決着ついたけどの件
第577話
「レムウ、聞いてないよ。あの力なんなんだよ」
「落ち着け、お前ら。俺達の本気を見せつければ大丈夫だ」
「わかったよ、レムウ」
2体の魔獣は力を最大限に上げる。
「むぅ、これは魔獣の力か。やつらここまで力を持っているとは」
「さすが12師と言ったところだねぇー」
「けど」
「けど?何、徹」
「沙羅の力の足元にも及ばないよ」
「えっ」
「それが本気?」
「ああ、これでお前もおしまいだ」
「私達が仕掛けるよ」
メイフとカイフはものすごいスピードでいなくなる。
「ああ、そういうこと」
沙羅は2人を目で追う。
「そういうことだ。油断したな」
「あんた達は頭が悪い」
「やはり、そう来たか」
双子の魔獣はエリスの剣で串刺しになる。
「ぐがぁぁぁ、見抜いていたのか」
「当たり前じゃわざわざ1000倍まで力を上げてたのはこのためじゃ」
「だけど私達の方が強いよ」
双子魔獣はエリスに攻撃を加える。
「こちらも本気と行くか。ダイヤ」
「オッケー」
エリスとダイヤは融合する。
「何、お前達も」
「ふん、合体とは少し違うがな」
「10000倍ドラゴンモード」
「う、うわぁぁぁぁ」
双子魔獣はエリスの覇気に圧倒される。
「すごい、これがエリスさんの力か」
「ちぃ、貴様らいったいなんなんだよ」
「私も負けてられない」
沙羅は力をもう1段階上げる。
「ぐぉぉぉぉ。殺してやるぅ」
「サイコバスター」
沙羅の攻撃はレムウに直撃する。
レムウはそのまま地面に叩きつけられる。
「ぐがぁぁぁぁぁぁぁぁ」
「止め。サイコスラッシュ」
サイコバスターをそのまま上下に動かしてレムウを両断する。
「が、が、が」
「完全に消滅させないとダメか、ならば」
沙羅は両手を前に構える。
「サイコスマッシャー」
沙羅の手から強力な攻撃が繰り出される。
「く、くそぉぉぉぉぉ」
レムウは完全に消滅する。
「はぁ、力の使いすぎ。バカだな、私」
沙羅は力を解く。
「さすがに無理しすぎたか」
沙羅は地面に大の字になる。
「少し休もう」
「ここまでだな。双子の魔獣よ」
エリスの攻撃で双子魔獣はボロボロになっている。
「まさか、戦闘シーンがカットされるとは思っていなかったが」
「なんのことだよ。おばさん!!」
「おばっ!!」
(ぷぷぷ)
「ダイヤうるせぇ」
「口調が…」
「べ、別に気にしておらんぞ」
「明らかに同様してるわね」
「精神攻撃か。やるね」
「偶然な気がするけどなぁ」
「おばさんって何ですか?」
「掘り下げないでカエデ」
「ふふふふ、子供には躾が必要じゃのぅ」
「あ、キレた」
「終わりじゃ。ドラゴンファイナルバスター」
「ぐ、ぐぎゃぁぁぁぁぁ」
双子魔獣は消滅する。
するとダイヤがエリスから出てくる。
「ちょっと力使いすぎだよ」
「な、なんのことじゃ」
「もし、残りの12師が攻めてきたらヤバイんじゃない?」
「う、うむ。沙羅も力を使いすぎているようだしな」
「未来、ちょっと体力を回復して」
沙羅はふらふらと歩いてくる。
「ちょ、大丈夫」
「ダメージはない。ただ力を使いすぎた」
「まずいのぅ、今万全なのはカエデとロミアだけか」
「ムキになるからだよ。おばさん」
「うるさい」
エリスはダイヤにげんこつを加える。
「今がチャンスじゃない。アレキ」
「分かっている。バズとカイトを呼んでこい」
「はいはい。ワクワクするなぁ。全滅全滅」
「残りは4人か。しかし今がチャンスだ」
「あれから30分か、皆の回復具合はどうじゃ?」
「私はまだ回復出来てない」
「僕は殆ど大丈夫です」
「私もダイヤもまだか」
「ムダに力を使ったからねぇ」
「ふむ、これは参ったな」
エリスは頬に汗を垂らす。
「どうしたんですか?」
「残り4人が近づいてきている」
「ええっ!!」
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