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溶ける雨の件

第573話


「ぐるぅぅぅ、こんな姿をさらすことになるとは」


「そうね。化物だね」


「油断していられるのも今のうち」

すると上空に雲が発生して雨が降り始める。


ジュッ


「ぬぉぉ、なんじゃこれは雨が痛いぞ」


「これは酸の雨だよ。さすがのあんたもこれで死ぬんだ」

ルルームは不気味な顔で笑う。


「めんどくさい技ね。それに気持ちが悪い顔。あとみんなに迷惑がかかる」

雨は沙羅にはかかっていない。


「貴様私の容姿をバカにしたな」


「本当のことを言っただけよ」



「ディフェンスフィールド」

未来がフィールドを張るがすぐに雨がフィールドを溶かしてくる。


「ま、まずいわよ」


「ぎゃぁぁ骸骨になりたくないぞぉ。沙羅なんとかしろぉ」


「ふぅ。わかった、サイコバスター」

沙羅は上空にむかって光線を放つ。

すると雲が一瞬で消滅する。


「す、すごい」


「バカめ。これは罠だよ」

ルルームはすばやい動きで沙羅の懐に入りそのまま沙羅を襲う。


「沙羅!!」

沙羅は間一髪で刀で攻撃を受け止めている。


「ぐぅぅ、なんだとぉぉぉ」


「危ない。でもバカはあんたよ」


「何!!」

すると強力な光線がルルームを飲み込む。


「さっきのサイコバスターはあんたに落ちるように撃ったのよってもう聞こえていないか…」

ルルームはすでに消滅している。



「ルルームの気が失くなった!!」


「落ち着きなよ。レムウ」


「ルルームが死んだのか!!」


「多分そうだろうねぇ」


「嘘だ、ありえねぇ。俺が仇を討ってやる」


「まて、レムウ」


「邪魔をするな。アレキ」


「私の言うことが聞こえんのか!!」


「う、うう」


「このままでは我々は全滅する。作戦を立てないといかん」


「作戦だと」


「ああ、1人づつだとあの娘には勝てん。我々も協力をする時が来たのだ」


「協力、僕達が一番苦手なやつじゃん」


「だまれ。トバー、これ以上の被害を出しては王に顔合わせが出来ん」


「それもそうだね。じゃあアレキが作戦を

考えてよ」


「わかった。暫く時間をもらう」

アレキは立ち上がってどこかに消えていく。

(まさか、エリス・クロードよりもやっかいなやつが現れるとは)



「5体目…」


「やれやれ奴のフィールド無視とはお主ぶっ飛んでるのぅ」


「そう?確かに力は減らされてたわ」


「それであんな力を出せたのか」


「何だか自信を失くすなぁ」


「徹、頑張って。あなたはじゅうぶん強いわ」


「ありがとう、未来」


「そうだ、沙羅さん。一度僕と手合わせしてくれませんか?」


「手合わせ。別にいいけど」



「じゃあ、開始の合図をするよー」


「はい、行きますよ。沙羅さん」


「いつでもどうぞ」


「よーい、スタート」


「うぉぉぉぉぉ」

僕は力を一気に上げる。


「すごい、徹…やるじゃない」

沙羅は呆気に取られている。

今がチャンスだ。

僕は沙羅に接近して攻撃を放つ。


しかしそこには沙羅はいない。


「な、どこに行ったんだ」


「後ろ」


「えっ」


「ふん!!」

沙羅の蹴りが僕の腕に容赦なく当たる。


「ぐっ!!なんとぉーー」

僕は沙羅の腹部に膝蹴りを入れようとする。

しかしそれも簡単にかわされる。


「はぁぁぁっ」

沙羅は僕に肘鉄を食らわせるとそのまま僕を後方にふっとばす。

僕はふっとばされながらも蹴りを沙羅の腕に当てる。


「当たった!?」


「メルメルファイヤー」


「サイコシールド」

沙羅は簡単に魔法を防ぐ。


「まだまだぁ、ハイパーメルメルファイヤー」


「ちょっと徹、本気になりすぎ!!」

未来が慌てる。


「邪魔をしちゃだめだよー。未来」


「で、でも」


「くっ、なかなか強い魔法」

沙羅は両手でシールドを張り直す。


「ハイパーメルメルサンダーボルト」

僕の攻撃は沙羅の前で大爆発を起こす。


「はぁはぁ。ど、どうだ」


煙が消えるとそこには沙羅が立っている。


「き、効いてないのか」


「ううん、効いた。手が痛いわ」


「それだけしかダメージがないのか!!」

すると沙羅はものすごいスピードで僕の間合いに入る。


「真空豪炎覇」

僕は沙羅の攻撃をもろにくらい意識を失う。


「ふぅ、強いと思ってたけど流石ね」

沙羅は少し息切れしている。


「ふむ、敗けはしたが徹もよくやったな」

エリスが満足そうに話す。


「弟子の成長が見えたねぇ」


「まぁ、まだまだだけどな」


「なんとぉーーー」

僕は勢いよく起き上がる。





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