ドーム型の巣を攻略の件
第557話
「どうじゃ、カエデその刀は」
「はい、とても良い代物です」
「力を吸われるようなことは?」
「今のところ大丈夫ですね」
「そりゃそうでしょー。師匠の風神がいるんだから」
「そうじゃな」
「でもなんで天狗様はあんなに慌ててたんですか?」
「そりゃ風神が怖いからじゃろ」
「ほほぅ」
「鈍感だねー」
「それより魔物の巣はどの辺ですかねぇ」
僕は疲れを隠さずに歩く。
「うむ、天狗の話だとあと少しで着くようだが」
「また洞窟じゃないといいですけど」
「そうだねー。洞窟は戦いにくいからねー」
「見て、あそこにドーム型の建物があるわ」
「まるで東○ドームだな」
「なんじゃ?」
「いえ、こっちの話です。それにしても大きな建物ですね」
「あそこから魔物の匂いを沢山感じますね」
「ずいぶんと数がいそうだねぇ」
「よし、皆連携して魔物を倒していくぞ」
「了解です」
「ちゃんと入口がありますね」
僕は扉を開けてみる。
すると魔物が一斉ににこちらを睨み付ける。
「うわっ!!」
「びびるな、徹。行くぞ」
「早速この刀を試して見ましょう。風神烈風斬」
風の刃が魔物達を切断していく。
「お、おお」
カエデは思わず驚く。
「すごい力だね。メルメルサンダー」
「アームバスター」
「マッスルガドリング」
「ダイヤモンドバスター」
魔物達は次々と倒れていく。
「なんだ、天狗はもっと強力って言ってたけどたいしたことないねー」
「油断するな!!」
「はいはい」
すると猪型の魔物が大量に現れる。
「ダークネスバスター」
猪型は1つにまとまり攻撃を防ぐ。
「ほう、多少は頭が良いみたいだな」
「感心してないで攻撃してよー」
「わかった、ダイヤ行くぞ」
「はいよ。ダブルドラゴンバスター」
エリスとダイヤの攻撃が猪型の固まりにぶつかっていく。
すると猪型は爆発していく。
「どうじゃ」
「よしよし、いい感じだね」
「まだ来ます!!」
「何も見えないけど」
「あ、あれは…」
「カマキリだ。大きい」
「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぉ」
エリスは騒ぎ始める。
「ああ、また始まった」
「ダイヤさん。さっさと倒しましょう」
「オッケー。徹炎の魔法で行くよ」
「はい、メルメルファイヤー」
「ダイヤモンドファイヤー」
2つの炎がカマキリを燃やす。
しかしカマキリは燃えながらも接近してくる。
「なんと!!」
「私に任せてください。風神一騎当千」
カエデはものすごいスピードでカマキリとすれ違う。
するとカマキリはバラバラに切り刻まれる。
「おお、何も見えなかったー」
「完全に消滅させましょう。じゃないとエリスさんが使い物になりません」
ロミアが背中から触手を出してカマキリを捕食する。
「うう、エリスさんじゃなくてもその光景はちょっと嫌ね…」
「未来さんすいません。私も魔力を補給しないといけませんので」
「うん、わかってはいるけど」
「あ、また虫が現れたよ」
「あれはクワガタですね」
「あのハサミは気を付けないとですね」
「おりゃぁぁぁぁ、マッスルタックル」
「福原!!聞いてた!?」
クワガタのハサミが福原を挟む。
「うおりゃぁぁぁぁ、こんなの効かねぇぜぇぇぇ」
福原はクワガタのハサミを無理やり引っこ抜く。
「うわ、グロ」
僕は思わずぼやく。
「も、もう終わったか?」
「見てみたらエリス様ー」
「その言い方絶対まだ虫がいるな」
「ちぇっばれたか」
「マッスルチョップ」
福原はクワガタを両断する。
「すげーぞ、マッスル。パワーが上がってる」
「おお、何だか知らねーけど力がついてるぜ」
「あの呪いの力の影響かな?」
「わからないけど気を付けないとな」
「やれやれ、派手にやってくれたな」
のんびりと老人が歩いてくる。
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