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魔人将軍マームスの件

第532話


「しかし、どこまで進んでも魔物があれから現れないですね」


「うむ、でも魔物の気配はするんだろう」


「はい、うっすらですが」


「あの、魔人の気配がします」

ロミアがおずおずと言う。


「何!?」


「こんなところに魔人が」


「確かにさっきまで感じなかった気が膨らみ始めたねー」


「ああ、しかもかなり強力な気だな」


「どうやら気を隠してたようだねぇ」


「ちっ、この狭い中では戦いが不利になるかも知れんな」


「なら広くすりゃあいいじゃねぇか」

ヒデリはアームバスターで洞窟を削っていく。


「確かにそうだね。ダイヤモンドバスター」


「マッスルガドリング」


「おお、だいぶ広くなりましたね」


「うむ、後は魔人がここにやってくれば良いが」


「向こうだって警戒してるんじゃないの」


「そうだろうな。では帰るか」


「はぁ!?」


「そうだねー、別に無理に戦わなくてもねー」

ダイヤもエリスについていく。


「ちょ、ちょっと戦わなくていいんですか?」


エリスさんは僕に目で合図を送る。


「あ、そうか。帰りましょう」


「ちょっと徹まで」


「ほれ、みんな早く帰るぞ」


「ええっ」

僕達は入口に向かって歩き出す。


「ちょっと待てぃ」

洞窟の奥から声が聞こえる。

エリスはニヤリと笑う。


「逃がさんぞ。人間」


「よしよし、初めから逃げる気なんかないぞ」


「なんだと」


「お主をおびき寄せる為の作戦じゃ」


「えっ、そうだったの」


「鈍感だねぇ。未来は」


「なるほどな、しかし私をなめてもらっては困る。私は魔神将軍マームスだ」


「将軍…確かに今までの魔人とは力が違いそうですね」


「そうじゃな。気を引き締めて行くぞ」


「魔人サーベル」

マームスは剣を出す。


「僕が相手になるぞ。メルメルサーベル」

僕も剣を出して戦闘態勢に入る。


「徹頑張って」

未来は僕に攻撃力と防御力を上げる魔法をかける。


「行くぞ。マームス」


「魔人斬!!」


「メルメルスラッシュ」

2人の剣が重なり合う。

くっ、すごい力だ。


なんだこの小僧の力は。


僕はマームスと間合いを取る。


「メルメルサンダー」


「魔人サンダー」


「くぅぅぅ」


「ぬぅぅぅぅ」



「互角の力なのかしら」


「いや、徹が本気を出せてないな」


「えっ、何で!?」


「やはり慣れない場所だからか」


「それよりもここの洞窟が崩れる心配をしてるんじゃない」


「なるほど」


「よし、じゃあ私達は洞窟を出るぞ」


「ええっ!?」


「徹、あとは任せたぞー。だから好きにやれー」


「わかりました。なるべく早く脱出してください」


「ふん、余裕だな。小僧」


「いや、皆がいると場所が悪くて本気を出せなくてね」


「ふん、なめるな」

マームスは力を上げる。

洞窟内がぐらついていく。


「きゃあ」


「早く出るぞ」


「本当に徹1人で大丈夫なの?」


「ああ、だいじょうぶじゃろ」


「あ、入口が見えたよ」


「よし、後は好きにやるんだな。徹」

エリスはニヤリと笑う。


「弟子のこと信頼してるんだねぇー」


「まぁな。そもそもあいつは力をうまく使えてないだけで実力だけならトップだからな」


「ふーん」

ダイヤはニヤニヤと笑う。


「なんじゃ、殴られたいか?」


「勘弁、勘弁」



「よし、行くぞ。マームス」

僕は力を一気に上げる。

ここら辺で僕もやれるところを感覚として掴んでおかないと


「な、なんだこの力は!!」


「まだまだぁ」

僕はさらに力を上げる。

そして洞窟が崩れていく。


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