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変な塔ですよの件

第529話


「すげぇな。あたいも力がついたみたいだ」


「みたいじゃなくてついたのじゃ」


「すごい能力ですね」


「ああ、元々あいつはアタッカーじゃなくて補助役だからな」


「えっ!!あの力で」


「だから神は別格なんじゃよ」


「恐ろしい話ね」


「だからなるべく神には近づきたくないのじゃ」


「そうですね。それでこれからどうするんですか?」

僕達は宛もなく歩いていた。


「うむ、ドロシーから魔物の塔がこの先にあると聞いた」


「魔物の塔か…」


「どうした?」


「いえ、最近多いなって思って」


「まぁ、力を持つと自分の城や塔を作りたくなるんじゃろ」


「なるほど」


「そうなるとラングレンのじじぃもそうなるのかなー?」


「そうじゃないか」



「へっくし!!」


「あらあら、王。鼻水が飛び出してますよ」

皇女がニコニコと笑う。


「エリス辺りが私の噂をしているのだろう」


「あらあら、好かれてますねぇ」


「悪口じゃなければいいなぁ」

王は鼻をかむ。



「さてと、着いたぞ」


「今回はあっさり着きましたね」


「うむ、ドロシーの情報が正確だったということだな」

目の前には歪な形の建物がそびえ立つ。


「しかし、変な形ね」


「そうだな。まるでう○こみたいだ」


「ちょっとヒデリ!!」


「なんだよ、本当のこと言っただけだろ」


「でもこの感じからすると階層はありそうですね」

僕は思わず弱音を吐く。


「少しは体力つけい。というかドロシーのお陰で少しは体力がついてるはずだぞ」


「性格の問題よ。徹の場合は」


「悔しいけど言い返せない」


「とりあえず入るぞ」

入口には魔物はいない。


「そもそも中に魔物がいるんですかね?」


「いますね。匂いがします」


「そっか」


「徹、諦めろ。一緒に走ろうぜ」


「遠慮しとくよ」


「よいしょ」

エリスは扉を開ける。


「そういえばエリスさん。大人に戻ったんですね」


「ああ、薬の効果が切れたらしい」


扉を開けるが魔物は現れない。


「なんだよ、何もいないじゃねぇか」

福原がダンベルを持ちながら言う。


「はて、匂いは確かにするんですけどね」


「どの辺からするの?」


「ヒデリ、レーダーはどうじゃ?」


「えっ、ああ確かに反応はあるな」


「変な建物だねぇ。私が壊しちゃおうかー?」


「魔物が出てこないならそれでも良いか」

すると建物がぐにゃぐにゃと動き出す。


「な、なんだ!!」


「建物が縮んでいくわよ」


「もしかして、これは」

ロミアが顎に手を当てる。


「なんじゃ?」


「この塔事態が魔物なのかも知れません」


「なんじゃと、それでは魔物の中に入ってしまったと言うことかー」

なんだか説明くさい話し方だな。


「急いで出ましょう」


「だめだ、入口がなくなっちまってるぜ」


「まんまとやられたねー」


「仕方ない、中から破壊するしかないのぅ」


「わかりました。風神竜巻」

カエデは右手を上に挙げて竜巻を起こす。

すると建物の収縮が抑えられる。


「今のうちに破壊してください!!」


「よし、メルメルサンダー」


「ダイヤモンドブラスター」


「テラフレア」

僕達は魔物の体内に攻撃を加えていく。


「ギガントミサイル」

建物がさらにぐらぐらと揺れ始める。


「わ、わ、気持ち悪い」


「やっぱりここから出るしかないか」


「俺に任せろ。ハイパーマッスルギガントナックル」

すると建物に大きな穴が開く。


「よっしゃあ。みんなここから脱出だ」


「よくやったぞ、マッスル」


「みて、穴が収縮していく」


「急げ!!」

僕達は慌てて穴から外に抜け出すことに成功した。

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