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再出発の件

第513話


「はっ、私気絶してましたか」


「やっと目が覚めたわね」


「ヒデリちゃんは?」


「まだ寝てるよ。それより未来に手当をしてもらって」


「もう、顔もパンパンじゃない」


「それはまぁ、本気の殴り合いだったので」

カエデはぽりぽりと頭をかく。


「それよりヒデリさんの気持ちはわかったのかい?」


「どうですかね。あとはヒデリちゃんが決めることなので」


「そろそろヒデリも起こそうか」

未来がヒデリに近づく。


ヒデリはまだ気持ち良さそうに寝ている。


「まだいいんじゃないかな。回復だけしてあげてよ」


「そうね」


「んあ!!やべぇ気を失ってた」


「わっ、ヒデリ目を覚ましたのね」


「あ、ああカエデは?」


「もう先に起きてますよ」


「えっ、ちくしょう。負けた」


「それにしてもお互いボロボロになりましたね」


「お前からケンカ売ってきたんだろ」


「ヒデリちゃんの本音が聞きたかったので」


「お前、不器用だな」


「慣れてないことはしない方がいいですね」



「仲直りしたみたいね」


「ああ、よかったよ」



「さてと、そろそろ出発するぞ」

エリスさんが皆に声をかける。


「あ、あの姐さん」


「なんじゃ、さっさと行くぞ。魔術師のレーダーはどうだ?」


「ああ、ここから5キロ先に反応があるぜ」


「わかった、では案内を頼む」


「わかった。ありがとう姐さん」


「私は何も聞いてないし。聞く気もない」



「全く、美味しいとこ取りね」


「まぁまぁ。エリスさんはヒデリさんが戻りやすいようにしただけだし」


「まぁね。全く不器用よね」



「なぁカエデ、あたいのこと嫌いか?」


「えっ、そんなことないですよ。からくり村も嫌いじゃないですよ」


「そっか、それならよかった」


「ヒデリちゃんは私のこと嫌いですか?」


「いや、嫌いじゃないよ」

2人はお互いに笑い合う。


「カップルみたいだな」


「なんだかモヤモヤします」


「ロミア、ヤキモチ焼かないの」


「これがヤキモチなんですね」

ロミアはぐぐっと拳を握る。


「いや、危険なヤキモチだね…」



「狙い通りですか。お嬢様ー?」


「茶化すな。私は何もしてない」


「はいはい。変わらないねぇー。エリス様は」


僕達はまたメンバーが欠けることなく出発することになった。



「5キロって遠いですね」

僕はぜぇぜぇと息を切らす。


「情けないなぁ。もうバテたのかよ」


「ほんと、もっと体力つけなさいよ」


「徹、フットパーツ貸してやろうか?これで浮いて進めるぜ」


「ほんと!!助かるよ」


「はぁ、情けない」


「それにしても道中に魔物が現れないねぇ」


「確かにな。まぁ現れないのはいいことだが」


「お、魔物レーダーが反応したぜ」


「どの辺ですか?ヒデリちゃん」


「ああ、こっちに向かってくる」


「よし、返り討ちにしてあげましょう。行きますよ!!」


「オッケー任せろ」


前方から猪型の魔物が突進してくるのが見える。


「こちとら新兵器だ。くらえ。アームドバスタービーム」

ヒデリは右手の義手から強力なビームを出す。

猪型は端から順に消滅していく。


「す、すごいですよ。ヒデリちゃん」


「やれやれ、戦力ダウンどころか戦力あっぷじゃな。ヒデリ」


「あ、ああ前に研究所から盗んだデータを元に作ったんだけどこんなにパワーがあるとは思わなかったぜ」


「やっぱりヒデリちゃんはすごいです」


「そ、そうかな。よしこれからも頑張るぜ」



「自信も取り戻したようだねー」


「そうですね。すごいなぁ」


「君達も負けてられないね」


「はい、頑張ります」

ふとロミアを見るとまたヤキモチを焼いた顔をしている。

分かりやすいな…

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