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修行、修行の件

第494話

「ほれ、徹も布団に入るか?」

「だうっ!!」

「冗談じゃよ、そんなに動揺するな」

そんなこと言ってもあなたは美人なんですよ!!

「さて、あやつらの修行はどうだ?」

「３人がかりでダイヤさんに攻撃してますけど歯が立たないですね」

「だろうな」

「なんでそう思うんですか?」

「うーむ、あやつらは１人で敵を倒そうとする傾向があるからな」

「なるほど」

「一撃で倒すことばかり考えてるから隙もできやすい」

「僕にも思い当たる節があります」

「そうだな。まぁお前は少しはマシだが」

「少しはですか」

「ああ、でも今ので自分の戦い方を見つめ直せただろ?」

「まぁ、そうですね」

「じゃ、私は寝る」

やれやれ。僕も寝ようかな。

「メルメルファイヤー」

「マッスルガドリング」

「ミサイルストーム」

「だめだめ、一撃で倒そうと思っちゃ」

ダイヤは攻撃を全て防ぎきる。

「ダイヤモンドストーム」

３人は吹き飛ばされる。

「君達は一撃後が続かない。一撃で倒せる魔物だけじゃないんだよ。これからはさー」

「くっ、確かにそうかも知れねぇ。俺は魔物を甘く見ていた」

「あたいもだ、とりあえずぶっぱなせば何とかなると思ってた」

「私は戦い方を知らなかった…」

「ふふん、３人とも気づいたね」

ダイヤはさらに力を上がる。

「行くぜ、みんな。俺達だって出来るところを見せるんだ」

「おうよ」

「わかったわ」

「みんな、動きが良くなってる。すごいな、ダイヤさん」

「んごっ!!」

エリスさんがイビキをかいている。

「徹さん」

カエデがよろよろと起き上がってきた。

「大丈夫なの?カエデさん」

「まだ全身がボロボロですけど、何とか大丈夫です。それよりおはぎください」

「あ、ああ食欲が出てきたんだね」

「はい、食べないと回復しませんから」

「そうだね。一杯あるからゆっくり食べて」

「ありがとうございます。ロミアちゃん…目を覚ましませんね」

「ああ、正直いつ目を覚ますのかエリスさんもわからないらしいよ」

「そうですか、無理もないですよね。あんな力を発動したんですから」

「うん…」

するとカエデさんが僕の手を握る。

「わわっ」

僕は慌てる。

「徹さん」

カエデさんは僕の手を離さない

「な、なに、ど、どうし、たの?」

「ロミアちゃん。大丈夫ですよね?」

「大丈夫だよ。僕達が信じればロミアちゃんは必ず目を覚ますよ」

僕はカエデさんの手を握り返す。

僕の心臓がバクバク言っている。

カエデさんも心なしか顔が赤い気がする。

「メルメルファイヤー」

「えっ、メルメルシールド」

僕は遠くから飛んでくるメルメルファイヤーをはじく。

「み、未来!!」

「あーら、ごめんなさい。攻撃がそれちゃったわ」

僕は慌ててカエデさんの手を離す。

「そ、そうか。ど、どうだい?修行の方は」

「お陰で力が上がってきたわ。ほほほほほ」

「な、なんかキャラが違うような」

「そうかしら、さぁて私は修行をしてきます。徹。変なことはしちゃダメよ」

未来はにこりと僕に笑みを見せる。

こ、怖い…

「は、はい!!わかりました!!」

カエデさんを見るとおはぎを食べるのに集中している。

さっきのはなんだったんだろう。

エリスさんがこっちを見てニヤニヤしている。

「ちょっ、エリスさん」

「なんじゃ?」

「見てたんですね」

「知らん。私はぐーたらしてたからな。ぷっ」

ああ、見てたな。

「マッスルタックル!!」

「おっと!!」

「まだまだ、マッスルガドリングからのマッスルパワーナックル」

「さっきより動きがよくなったね。ダイヤバスター」

「ディフェンスオール」

未来がダイヤの魔法を防ぐ。

「ミサイルシューター」

「おっと。ダイヤモンドシールド」

「そいつは弾幕だぜ。ミサイルストレート!!」

「くっ」

ダイヤはミサイルの直撃をくらう。

「まだだ、マッスルインパクト」

福原はダイヤを地面にたたきつける。

すると地面から熱線が吹き出す。

「おわっ!!」

「さすがだな。急成長じゃないか」

地面からダイヤモンドドラゴンが姿を表す。

「やべぇ、本気だぞ」

「やるっきゃねぇぜ」

「ええ、行くわよ」

３人は再び戦闘体勢に入る。

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