表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

489/704

怪物が現れたの件

第489話


「なんだかさみいな」


「そうだね。身体が冷えてきたなぁ」


「見て雪が降ってきたわ」


「ってことは」

ヒデリはカエデを見る。


「あばひばばばばばばばばばは」

カエデは全身を震わせている。


「やっぱり」


「だなたなかたまなたむなむぬや」


「誰が雪を降らしているんだって言ってます」


「ロミーわかんのか。すげーな」


「何となくですが」


「実際変だな。先ほどまで雪が降る天候ではなかったからな」


「じゃあ誰かが雪を降らしてるってこと?」


「その可能性はあるな」


「じゃあそいつを倒せばいいんですね」

僕は魔物の気配を探る。


「どこだ、どこにいる」


「徹!!」


「待ってくれ。今集中しているんだ」


「ちょっと、徹」


「だから!!」


「前を見ろ」


「はい?」

僕は目の前を見る。


「すると何とも得たいの知れない怪物が目の前に立っている」


「うわぁぁぁぁ!!」


「怪物が力を入れると背中から雪が吹き出る」


「あいつが雪を降らしてる犯人?だな。ミサイル発射」


怪物は腕でミサイルを弾く。

するとミサイルはたちまち凍っていく。


「うお、すげぇな」


「感心してる場合じゃないよ。攻撃が来る」


怪物は冷たい息を吐く。


「メルメルシールド」

シールドはカチカチに凍って壊れていく。


「うわっ!!」


「徹!!」


僕の右手が凍っていく。


「く、くそぉ。メルメルファイヤー」

僕は強制的に氷を溶かす。


「ふむ、冷静に戦えているな」

エリスさんは遠くで完全防寒をして戦いを見ている。


「ちょっとあんたも手伝いなさいよ」


「やだ、寒い」


「ふんぬーーー!!」

カエデが鼻息荒く立ち上がる。


「お、おお。カエデさんの力がどんどん上がっていく」


「ぶうじんれっぎゃぐ」

カエデの攻撃は怪物の右手を破壊する。

すると破壊された右手から大量の雪が放出される。


「んーーーー!!」

カエデはその場で倒れ混む。


「ぼ、ぼうだべ」


「カエデさん!!よくもカエデさんを!!」


「いや、どちらかというと自滅じゃねぇか?」


「ブラックホールブレイク」

ロミアは上空にブラックホールを発生させる。

そのまま周囲の雪を吸いとっていく。


「怪物!!あなたもこのブラックホールに飲み込まれなさい」


「ぐっぐぉぉぉん」

怪物は地面に必死に這いつくばっている。


「おりゃあ。マッスルボンバー」

福原の体当たりで怪物がバランスを崩す。


「よし、このままブラックホールに!!」


怪物は体勢を変えて左手でロミアの体を切り裂く


「ぐはっ!!」

ロミアの体が切断される。


「ロミア!!」


「が、こんな下級魔物に…」


「ロミア、しっかりして」


「離れて…下さい…力が…放たれる…」


「えっ!?」


「皆、ロミアから離れろ」

エリスさんが慌てて声を出す。

ダイヤさんはすでにドラゴンに変身している。


「早く私の背中に乗るんだ!!」


「は、はい」

僕達は急いでダイヤさんの背中に乗る。


「ど、どうなってしまうの?」


「あの下級魔物が余計な事をしおって」



ロミアの体から黒い煙がもくもくと出ている。


「何が起きるんだ!?」


「やつは魔族だ。上級魔族は命の危機が迫ると本当の姿を見せる」


「しかも魔王の娘だからね。とんでもないことになるよ。これは」


「エリス!!何が起きている」


僕達の耳に直接王様の声が入ってくる。


「ええい、じじいうるさいぞ。とにかく王と皇女はバリアを最大限に張ってください!!わ


「いま、じじいって」



黒い煙が収まると目の前には巨大な黒い翼を生やし頭の両サイドには大きな角を生やしたいわゆる魔女が立っている。


普段のロミアと違って見た目も明らかに大人になっている。


「あれがロミアか…」


「すごい力だ」


「まさに怪物だな…」


ロミアを仕留めたはずの怪物は動けなくなっている。


「消えろ。雑魚が」

ロミアは手を空中にあげる。


すると怪物が上空に上がっていく。


「圧縮」

ロミアは手を握る。


すると怪物はぺしゃんこに圧縮されてしまう。


「な、なんて力だ…」


「こっちに来るなよ!?」


ロミアは僕達を見上げる。


「やはりダメか。おいダイヤ皆を連れて逃げろ」


「えっ!!」


「王の所に行け。それまで私が時間稼ぎをする」


「……」


「早くしろ!!」


「わ、わかったよ」


「私も風神の力を使って戦います」


「だめだ。お前達はまだここで死ぬわけにはいかん」


「と、とにかく王様を呼んでくるよ」


「ああ、頼んだぞ」

エリスさんはダイヤドラゴンから降りる。


「本当に戦うつもりなのか…」


「ロミアちゃん…」

お読みいただいてありがとうございます。ブックマークや、評価いただけるとうれしいです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ