合流の件
第487話
「メルメルサンダー」
「マッスルタックル」
僕達は次から次へと現れる魔物を倒していく。
「くそ、これじゃきりがねぇ」
「確かに、このままだと体力を削られるだけだ」
「どうする!!」
「どうするって言っても倒すしかないよ。この魔物達が人を襲ったら大変だ」
「そうだな。持久戦だな!!」
「それにしても魔物が多いですね」
「ここからは魔物の気配がたくさんします」
「この森ごと破壊するしかねぇか?」
「自然を破壊するのは気が引けますね」
「そうだよなぁ。片っ端から倒していくしかないかー」
「とりあえず、この魔物達のボスがいるはずです。そのボスを捕まえて囮にして魔物を集めるのはどうでしょうか?」
「……」
「だ、ダメでしたか?」
「ロミーはたまに過激だな」
「ええっ!!」
「でもそれが一番いいかも知れませんね。じゃあボスを探しましょう」
「このまま戦ってるのはやっぱりきついよ」
「そうは言ってもだぜ」
「魔物にもリーダーがいるはずだ。まずはそいつを叩けば魔物の統率が取れなくなるんじゃないかな」
「なるほどな。じゃあそいつを探そうぜ」
「とりあえずこの魔物達をやり過ごしたいけど」
「任せろ。マッスルダイナマイト」
福原は地面に向かって強力なパンチを繰り出す。
すると地面がめくれる。
「今のうちに逃げるぞ」
「わ、わかった」
「おい、見ろ。爆発が起きてるぜ」
「本当ですね。行きましょう」
「あ、あれ徹さんです」
「あ、3人ともこんなところでどうしたの?」
「何いってんだい、あんた達を探しに来たんだよ」
「そうだったのか、ごめん心配かけて」
「まぁいいけどな。それよりこの魔物の大群をどうしようか考えてたんだけどよ」
「え、ああ」
「ロミーがボスを捕まえて囮にして魔物を集めようって」
「鬼だね…」
「はうっ!!徹さんまで」
「とりあえずボスを探しましょう。ロミアちゃん、わかりますか?それと徹さんおにぎり」
「はい。大体の場所はつかめました」
「はい、おにぎり」
「じゃあ、いきまひょう」
「ぐーたら、ぐーたらー」
「わかってはいるけどムカつくわね」
「まぁまぁ、未来。そういえば魔法の特訓をしようか?」
「あ、はい。お願いします」
(フレイル、私の力の減退はなぜだと思う?)
(やはりあのメルルンとかいう小娘との戦いが響いております。力の使いすぎです)
(そうか、やはりなぐーたらするしかないな)
「あそこから強い魔物の気配を感じます」
「何も見えないぜ」
「多分隠れてるのかと」
「よし、じゃああたいのミサイルであぶり出してやるぜ。発射ー」
ミサイルが地面に当たって爆発する。
「ぴぎゃぁぁぁぁぁ」
すると地面から大きなムカデ型が現れる。
「前にも戦ったやつか?」
「いや、あいつらよりも強い気を感じるよ」
「とりあえず、あいつを捕まえましょう。風神烈風」
ムカデ型はバランスを崩す。
「マッスルキック」
「メルメルファイヤー」
「メガトンミサイル」
ムカデ型に攻撃が次々と当たっていく。
「あ、あの皆さん!!」
「えっ!!」
「倒しちゃだめですよぉ」
「あっ!!」
「やっちまったな。つい癖で」
ヒデリが頭をかく。
「これじゃあ囮には使えないね」
「仕方ないな。一匹づつ倒して行こうぜ」
「待ってください、皆さん。私達魔物に囲まれてますよ」
「なんだって」
「どうやらボスの危機に集まって来たんですね」
「ちょうどよかったじゃねぇか」
「よし、みんな一気に倒そう」
「簡単に言うけどすげー数だぜ。ロミーどうするんだ」
「私、囮にすることしか考えてなかったので」
ロミアは半泣きになっている。
「お前らそこから離れろ!!」
「えっ!!」
上空からエリスさんの声が聞こえる。
「行くぞ、フレイル!!」
「ドラゴンメガバスター」
エリスさんは上空から強力な魔法を使い周辺の魔物を焼き尽くす。
「おいおい、あぶねぇじゃねぇか。姐さん」
「すまん、すまん」
「森が焼けちゃいましたね」
「まぁ、魔物達がいたんだ。仕方ない」
エリスさんはさっさと歩き始める。
何だか変だな。
「メルメルファイヤー」
「おー、すごいね。未来」
「すごいなー。ぐーたら、ぐーたら」
「やる気無くすから黙ってて」
「はいはい、ポテチでも食べてますよ」
(主…)
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