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神殿壊れましたの件

第477話


ドゴォォォォォン


大きな爆発音と共に神殿からエリスとメルルンが飛び出してくる。


「おお、打ち上げエリスとあれは女の子だねー」


「いやいや、呑気なこと言ってないで助けましょう。あれはメルルンですよ」


「メルルン?どちらにしても、まだ戦ってるねぇー」


「メルルン。まだまだ行くぞ!!」


「わかりました」


「ちょい待ち。一旦終わり」


「なんじゃ、ダイヤ。邪魔するな。ん?ダイヤ?」


「神殿壊れてるよー」


「あ、これは大変ですね。メルルン失敗です」


「ああ、気づかなかった」


「じゃあ、私は消えるね。エリスさん。ありがとうね」


「おお、またな」


ぽんっと徹が姿を表す。


「あれがメルルンか。強いねぇー」


「うむ、危うく殺されるところじゃった」


「そんなに強いのかー」


「ああ」


「徹、起きて」


「う、ううん」


「大丈夫か?徹」


「あれ、神殿の中じゃない!?」


「ああ、神殿は壊れた」


「そ、それじゃあ修行ができないじゃないですか!!」


「ほう、やる気があっていいな。まぁ1ヶ月も修行をしたんだ。もういいだろう」


「えっ!?」


「そうよ、2人が神殿に入ってからもう1ヶ月よ」


「そ、そうなの? 全然気づかなかった」


「私達も合体攻撃を覚えましたよ」


「そうなんだ。合体攻撃ロマンだね」


「そうでしょう、徹さんなら分かってくれると思いましたよ」


「それで、強くなったのかよ。徹」


「どうなのかな。ひたすらエリスさんと戦ってただけだからなぁ」


福原が僕の体を触ってくる。


「な、なんだよ。福原。僕はそんな趣味はないぞ」


「やっぱりな」

何がやっぱりなんだ。


「1ヶ月前よりも筋肉がしなやかになってる。体幹もしっかりしたな」


「あ、ああ。そうなのか」

福原…お前は一体何者なんだ。


「よし、では次の目的地に行くぞ」


「そうだねー。1ヶ月分を取り戻さないとねー」


「ああ、でも大事な1ヶ月だったよ」


「へぇ、解決したのかい」


「ああ、対話はできたから後はあいつの判断しだいか」


「ふーん。対話なんて昔のエリス様だったら考えられなかったねー」

ダイヤは顔に手を当てて嘘泣きをする。


「本当に泣かせてやろうか?」


「勘弁、勘弁。それより次はどこに行くの?」


「うむ、ロミア!!」


「は、はい。この先に魔物の気配がします。おそらく廃墟か何かを住みかにしているのかと」

ロミアはおどおどしながら話す。


相変わらずエリスさん相手だと緊張しているな。

とりあえず僕達はロミアの後についていくことになった。



「あ、あそこです。魔物がいます」


目の前には廃墟になった村に魔物が群がっている。


「カエデ、人間の匂いはあるか?」


「ないですね。魔物だけです」


「ちっ、さっさと倒そうぜ。あたいがミサイルで牽制するよ」


「ちょっと待て。徹」


「はい!!」


「修行の成果を見せる時じゃ。一発ぶっぱなしてやれ」


「え、僕が」


「ああ、魔物はまだこちらに気づいていない。今がチャンスだぞ」


「わかりました。じゃあ行きます」

僕は力を溜める。


「行くぞ!!メルメルバスター」

僕の両手から強力な光線が放たれる。


そしてそのまま光線は廃墟に巣くう魔物達をすべて飲み込む。


「おおー、修行の成果がでたねぇー」


「すごいわ、徹!!」


「あ、ああ。まさかこんなに力が上がってるなんて…」

僕は自分の力に驚いて尻餅を突いていた。


(ふむ、どうやら対話は成功したようだな)


「満足そうだねー。エリス様」


「ん、まぁな」

エリスは照れくさそうに鼻をポリポリとかく。


「すげぇな、徹。あたいたちも負けてらんねぇぜ」


「うん、でも力のコントロールをしっかりしないと危険だな……」


「慎重だなぁ。せっかくなんだからバーッと派手にぶちかます位の気持ちでいいんじゃねぇの?」


「いや、それは流石に」


「ふーん、あたいにはわからねぇな」


「それより、次に魔物が現れたらヒデリさん達の合体攻撃を見せてよ」


「ああ、良いぜ。でもしばらくは徹が戦えよ。その方が楽だし」

ヒデリさんは僕の背中をバンバンと叩く。


今、楽って言った。


「何、いちゃついてるのよ…」


「あれがヤキモチですよ。ロミアちゃん」


「ほぉ、あれがヤキモチなんですね」


「あんた達…」





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