魔法少女メルルン再びの件
第473話
「ぐるるるるる」
魔物は未来に近づく。
「い、いやぁ」
未来は後退りする。
「くそ、未来」
福原は地面に這いつくばっている。
すると、突然。魔物の口が光始める。
「ぐっぐっぐえええぇ」
そして口から光の塊が飛び出す。
「な、なんだ」
光が消えていくとそこには1人の少女が立っていた。
「ぐっぐうううぅ」
「この化け物私の大事な人を傷つけるなんて許さないわよ」
「あ、あなたは」
「私は魔法少女メルルン。あなたを守るために参上です」
「め、メルルン」
「未来、私が現れたからにはもう大丈夫だよ」
「ちょっ!!メルルン後ろ」
魔物がメルルンめがけてパンチを繰り出す。
メルルンは片手で受け止める。
「す、すげぇ」
「ぐーたら、ぐーたら」
エリスはまだゴロゴロしている。
(主よ…)
「大丈夫だ。もう結果は見えておるよ」
(そうでございますか)
「うむ、本人はその活躍を見れないからがっかりだろがな」
「いきなり危ないな。魔物さん」
「ぐっぐぅぅぅ」
「メルメルバスター!!」
魔物の手が簡単に消し飛ぶ。
「ぐがぁぁぁぁぁ」
「メルメルウェーブ!!」
魔物は身動きが取れなくなる。
「行くよ。メルメルメルメルプリンプリンのメルメルストライクバスター」
「ぐっぐぉぉぉぉぉん」
メルルンが放った一撃は魔物を消滅させて建物を突き破る。
「わわっ、地震ですか!?」
「すごい力です。この魔力はいったい」
「ちっ、あいつがやられたか」
「余所見はいけませんよ」
「し、しまった」
「風神乱れ桜」
カエデは魔人を切り刻む。
「よし、ロミアちゃん。力のするほうに行きましょう」
「はい!!」
カエデとロミアは急いで力のほうに向かう。
「ふぎゃっ!!」
カエデはダイヤに激突する。
「ああ、ごめん、ごめん」
「ああ、カエデさん。鼻血が」
「ダイヤさん。固いです」
「まぁダイヤモンドだし」
「それより魔物は倒したのか?」
「はい、ヒデリちゃん。倒しましたよ」
「それより奥からすごい力が」
「ああ、徹じゃない」
「おお!!徹さんの本気ですね。見に行きましょう」
「そうしよう、そうしよう」
「ありがとう、メルルン」
「いえいえ、ついでに彼のケガも治しておいたよ」
「おお、本当だ。助かったぜ。メルルン」
「徹君によろしく伝えておいてね」
「貴方はいったい何者なの」
「うーん、徹君の想像が生み出したキャラクターってところかな?」
「曖昧なのね」
「そうだね。でも彼であって彼ではないよ。ちゃんと私の人格はあるからね」
「そうなんだ、貴方が現れている間、徹は?」
「私の体の中で眠っているよ」
「そうなのね」
「うん、じゃあまたね」
メルルンは光に包まれる。
すると徹が現れる。
「徹!!大丈夫か」
「う、ううん。僕はいったい」
「大丈夫そうね。よかったわ」
「何が起きたんだ」
「またメルルンが助けてくれたのよ」
「な、なんだってー。また僕が見ていないところで。写メは写メは撮ったのか、いや動画だよな。もちろん動画を撮ってくれたよな」
「落ち着けよ、徹。そんな余裕なかったって」
「あ、ごめん。つい」
「あれ? もう終わっちゃったのかー」
「ダイヤさん、それに皆も」
「ここには何がいたのかな?」
「強い魔物でした」
「でも倒したんだねー」
「はい、メルルンが倒したんです」
「そうか、そうか。じゃあこの研究所も壊そうか。皆手伝ってね」
「はい」
僕達は研究所を跡形もなく破壊する。
「おーい、エリス様」
「ぐーたら、ぐーたら」
エリスはまだ布団でだらだらしている。
「終わったわよ。早く布団をしまいなさい」
未来が無理やり布団を剥ぐ。
「やめんか、貧乳」
「な、うるさいわね」
「あっはっは。面白いねぇー」
はぁ、メルルン。見たかったなぁ。
でもなんだろう。この違和感は……
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