雨がすごいですの件
第467話
「さてと、では村長我々はこれくらいで出発します」
「もう、行ってしまうのですか」
「ええ、先を急がなくてはなりませんので」
辛い食べ物は食べたくないんだな…
「よし、皆のもの行くぞ」
「もういくんでふね」
カエデはまだカレーを食べている。
「食べながらしゃべるな!!」
「では、皆さん。お元気で」
僕達は村を後にする。
「次の目的地決まってるのー?」
「いや、決まってない。決まってないがあそこにいると腹を壊しそうだ」
「確かにそれは言えますね」
「とりあえずどこかに村があるか探してみよう」
辺り一面を見る限り村はなさそうだ。
すると雨がポツポツと降ってくる。
「うわ!!すごい雨雲だ」
「やばい、メカが壊れちまう」
「これはすごい雨になりそうだな」
「仕方ない、あそこの森に入るぞ」
「みなさん、とりあえずこれを」
僕はみんなに傘を渡す。
「ほう、便利なものがあるな」
「傘はないの?この世界には」
「かさ? そうだな、この様なものは無いな」
「基本ずぶ濡れになるんだよー。水も滴るいい女ってね」
僕は思わず顔が赤くなる。
「何想像してるのよ」
未来が僕の耳を引っ張る。
「いてて、何にもないよ」
「ほれ、さっさと行くぞ」
僕達は急いで森に入っていく。
「とりあえずテントを出しますね」
僕は魔法でテントを出す。
「相変わらず便利だなぁ」
ヒデリがメカパーツをしまう。
久しぶりにメカをつけてないヒデリさんを見るな。
うん、ナイスバディだ。
「いててて、何するんだよ」
「エッチ!!」
「なんのことだよ、未来」
「イチャコラですね。ロミアちゃん」
「はい、イチャコラですね」
「平和なやつらじゃな」
「それにしても雨が強くなってきたねぇー」
「うむ、しばらくは動けないな」
「俺この周辺を見てくるわ」
福原は傘を指しながらテントを出る。
「気をつけてよ」
「ああ、大丈夫だ」
「僕も行くよ」
「お、珍しいな。徹から言うなんて」
「1人で行くのは危険だからね」
僕と福原は周辺を歩くことにした。
「うわ、すごい雨だな」
「迷子にならないように気を付けないとだね」
「魔物の気配はするのか?徹」
「うーん、何ともわからないなぁ」
「じゃあとりあえず散策だ」
「あの2人大丈夫かしら?」
「大丈夫だろ。徹は迷子になりやすいが、マッスルがいるからな」
「なぁ、福原ここはどこだい?」
「いや、俺にもわからねぇや」
迷子だな…
「とりあえず、魔物に備えよう」
「そうだな。雨がやむまでここにいるしかないな」
ピシャーン!!
「うわっ!!」
「雷か。びびるなよ」
すると巨大ウサギが現れる。
「うわ、魔物だ」
「よし、マッスルタックル。うわっ!!」
福原は地面のぬかるみにはまり転ぶ。
「えっ、メルメルバスター」
巨大ウサギはジャンプをして避けながら僕の真上に迫る。
やばい!!潰される。
「風神竜巻」
巨大ウサギが吹き飛ぶ。
「カエデさん!!」
「大丈夫ですか?」
「うん、でもどうしてここに」
「お腹がすい、心配で来ました」
「そ、そう。ありがとう」
「まだ、あいつは死んでないぞ」
巨大ウサギがゆっくりと体勢を整える。
「マッスルボンバー」
福原のタックルがウサギ型を粉砕する。
「おお、すごいですよ。マッスルさん」
「ふ、どんなもんだ」
「でもよかったよ。お陰で帰れる」
「迷ってたんですか。仕方ないですね。私の後について来てください」
10分後……
「おかしいですねぇ。確かこの返だったような」
「なぁ、徹」
「ああ」
また迷子か……
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