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忍者村から出発します

第433話


「よし、腰の痛みも取れたしそろそろ出発するかのぅ」


「もう大丈夫なのでござるか」


「ああ、私の方が若いからな」


「それより、本当に良いのだな?」


「はい、カエデを頼みますでござる」


「ござるが変だが……」


「あの子は自分で決めたら最後までやる子です。エリス様どうかよろしくお願いいたします」


「ああ、わかった。ではハヤテよ。達者でな」


「はい、申し訳ないですがここで失礼するでござる」


エリスは立ち上がってハヤテの部屋を出る。


「ふふ、エリス様も嘘つきですね」


「どういうことでござるか?」


「腰など痛めてませんよ。久しぶりに貴方とゆっくり話したかったのですね」


「そうでござったか。気づかなかったでござるよ」


「ふふ、貴方はそういうのは鈍感ですものね」



「さてと、おい。皆のものそろそろ出発するぞ」


「はい。じゃあ皆さんお元気で」


「カエデ良いの?親方様に挨拶しなくて」


「はい、旅を終えたら話しますから」

カエデはくノ一集団からこちらに戻ってくる。


「カエデさん、楽しめた?」


「ええ、久しぶりにみんなの顔を見れて元気を貰いました」


「よかったわ。こっちはおちびまでぎっくり腰になって大変だったのよ」


「え、そうだったんですか?」


「もう治ったんだから良いだろう」


「さて、いよいよラングレン王国ですね」

僕は何となく張り切っているのがわかる。


「うむ、まぁラングレンには私の身体を元に戻してもらうだけだけどな」


「他には何もしないのー」


「ああ、ラングレンは通り道に過ぎないからな」


「あっさりしてるねぇ」


「冷たいんだよ。私は」


忍者村の入口を出るとロミアとヒデリが座っていた。


「2人ともここにいたんだ」


「あ、はい。ちょっと散歩をしていました」


「おい、ロミア」

エリスがロミアに近づく。


「は、はい」


「ラングレン王国に着いたら」


「はい、また入口で待ってます」


「いや、王と皇女にちゃんと報告するから中に入れ」


「ええっ!!」

ロミアは泣きそうな顔になる。


「そして、ちゃんと自分の目的を伝えろ。それと…もしお前が王に攻撃等するような事になったら私がお前を殺してやるから安心しろ」


「え、あの。その」


「嫌か?」


「いえ、でも私が王に会ったら城の皆さんは…」


「ああ、悪いが城にいる間はフードを被っておれ。できるか?」


「はい。ちゃんと話して見ます」


「うむ。それでよい」


ヒデリはニヤリと笑う。


「どうしたの?ヒデリ」


「いや、心配する必要なかったなって思ってさ」


「何の心配」


「まぁ気にすんなよ」


こうして僕らは城に向かって再び歩き始めた。


「そういえばカエデさん。刀が増えてない?」


「はい、親方様よりハヤテ短刀を貰いました」


「過保護だのぅ」


「あ、あそこは初めてグレミーでしたっけ?と戦ったところだ」

僕は思わず指を指す。


「本当ね。何だか懐かしいわ」


「全然気にしてなかったけど、旅に出てからどのくらいたったんだ?」

福原が素朴な疑問を投げる。


「この世界はお主達がいた世界とは時間の概念が違うと思うが、お主達の世界ではおそらく半年は立っているかな」


「半年か…お父さんとお母さん心配してるだろうな」

未来が思わず暗い顔をする。


「すまんな。もし気が変わったら今からでも姫に頼めば元の世界には戻れるから考えておけ」


「今さら帰らないわよ」

未来は力強く答える。


「そういえば」


「なんじゃ、徹」


「いや、お姫様の名前聞いたことなかったなって」


「あんなに夜這いをしてたのにか」


「やさあさかまかおなためいたらは」

未来が壊れる、


「夜這いなんてしてませんよ。夜中まで動画を見てただけです!!」


「冗談じゃよ。姫はレイラ様じゃよ。レイラ・ラングレン」


「あ、ラングレンて名前何ですね」


「うむ、王はアトム・ラングレン。皇女はエカテリーナ・ラングレンじゃ」


「初めて聞いたわ」


「言ってなかったか?」


そうこうしているうちに城門に付く。


門番がこちらに気づいて慌てている。


「おい、そんなに慌てるな」


「エリス様ではないですか!!どうして」


「まぁちょっとな。入って良いか?」


「もちろんです。おかえりなさいませ。皆様」


こうして僕らはラングレン王国に入っていく。




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