スゴスゴレッドvsヒデリの件
第425話
「なんだよ、姐さん。あと少しで倒せただろう?」
「わたしゃ、この身体だと戦える時間に限界があるのじゃ~」
「むうぅ」
「それにお主はロミアに修行をつけてもらったのだろ?それを生かすチャンスではないか」
「まぁ確かにそうだけどよ」
「どうした、誰がこのレッド様の相手だ?」
「ほれ、早く行ってこい」
「わかったよ。おい。あたいが相手だ」
「ふん、さっきのちびの方が強そうだったな」
「うるさい、あたいの武器と格闘術であんたを倒してやるぜ」
「大丈夫なの?ヒデリは魔人と戦うの初めてじゃなかったっけ?」
「だからじゃないのー?」
「まぁ、人の姿をしてるとどうしても戦闘にためらいがでるからな。ここいらで慣れてもらわないと困るんだよ」
「ほらやっぱりー」
「そういうことね…でも大丈夫かしら」
「おーい、倒したぞ」
「えっ!!」
スゴスゴレッドはカチカチに固まっていた。
「お主、アブゼロを撃ったのか」
「ああ、途中まで格闘術で戦ったぜ。ほら身体中のメカがボロボロだ」
「ほ、ほう」
「で、トドメでアブゼロパンチをくらわせたんだ」
「そ、そうか」
「すごいです、ヒデリさん。ちゃんと格闘できてましたよ」
「ああ、ありがとう魔嬢」
「レッドもなんだか不憫だねぇー。ダメージくらわせ過ぎたんじゃない」
ダイヤがエリスに小声で話す
「いいんだよ、あくまで自信をつけさせるためだったのじゃから。しかし思ったよりためらいがなかったのは予想外だったけど」
「ハッハッハ、さすがだね。このメンバーは予想を裏切るねぇー」
「そうじゃのぅ」
「こないだパーツを沢山集めといてよかったぜ」
ヒデリは故障した部分を修理している。
「ふむ、その修理が終わったら次に行くぞ」
「歩きながら修理できるからもういいぜ」
「そうか。では皆行くぞ」
「でも、総当たり戦ができて良かったです」
「ほう、徹の口からそんな言葉が出るとは珍しいな」
「あいつらは今までの魔人とは一味違ったのでいい経験になりました。途中記憶ないですけど」
「そうか、それならよかったが」
「私だけ戦ってないです」
ロミアが涙声で訴える。
「お主は別に戦わんでも力がわかっておるだろ」
「それに誰かさんは魔人と戦わないように気を使ったんじゃないかな~」
「あっ、エリスさん。すいません」
「別に私は謝られることをしてないぞ」
「ふーん、さすが年長者ね」
「私よりダイヤの方が年長者じゃ」
「人間とドラゴン族じゃ歳の取り方が違うんだから比べないでよー」
(マジンジャーは魔族の中でも上位魔族。皆さん簡単に倒すなんて)
「どうしたんですか?ロミアちゃん?」
「いえ、何でもないです」
「ロミアちゃん、ああいう魔人はまだ沢山いるのかい?」
「マジンジャーのライバルでマジンジャーグレートというグループがいます」
「グレート強そうだな」
「はい、確かマジンジャーより強かったと思います」
「ライバルというか上位互換ってことか」
「ジョウイゴカン?」
「ああ、マジンジャーよりも強いってことだね」
「そうなりますね」
「では、そいつらに警戒しながら進むぞ」
「はい!!」
1時間後
「まだまだラングレンには遠いねぇ」
「そうですね。ハァハァ」
「徹がそろそろアウトだから休憩しようよー」
「そうじゃな。お腹も空いてきたし」
「徹さん!!」
「はいはい、わかりました」
僕は大量の料理をだす。
カエデは我先にと食べ物に食らいつく。
「ちょっと少しは上品に食べなさいよ」
「じょうびんでなんでぶが」
カエデは口の中をパンパンにしながらしゃべる。
「いや、何でもないわ」
「うーむ、このままラングレンまで突き進みたかったが…」
「何でだ?姐さん」
「さっきロミアが言ってたグレートなんちゃらが追って来る可能性もあるからな」
「あー、なる程な。ならなおさら休憩して戦闘に望もうぜ」
「まぁ確かにそうか」
エリスはフライドチキンにかぶりつく。
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