カチカチブラックvsダイヤの件
第422話
「ふん、お前ドラゴン族だな」
「おお、よくわかったねぇー」
「ああ、匂いでわかるぜ。なんどもドラゴン族を殺して来たからなぁ」
「ふーん」
「なんだ、怒らないのか?」
「だって顔も名前も知らない同じ種族の死を悲しんでたらきりがないよ」
「へぇ、冷たい女だな」
「それより早く戦おう」
「いかんな」
「どうしたの?」
「ダイヤの様子が変だ。おいジジイ。どうする」
(主よ。ジジイはやめてくだされ。あやつは静かにキレるからわかりづらいのです)
「やっぱりキレてるのか」
「君の身体は固そうだね」
「そうだ、ブロックパンチ」
ガキン!!
ブラックの腕が砕ける。
「私のダイヤモンドには通じないみたいだね」
「くそ、ブロックしねしねアタック」
ブラックは大量のブロックをダイヤに向けて放つ。
「ダイヤモンドシールド」
ブラックの攻撃は通じない
「どうしたの?ドラゴン族を倒してきた貴様の力を私に見せてよ」
「ぐっ、ブラックパワー全開。うぉぉぉぉぉぉぉ」
地面のブロックがブラックにくっついていき巨大化していく。
「バカのひとつ覚えだな。大きくなったところで私には勝てない」
「うるさい、死ねぇ」
ブラックはダイヤを踏み潰す。
「ダイヤさん!!」
「ふん、たいしたことなかったな」
「2000倍ドラゴンモード発動」
爆発的なパワーがブラックを吹き飛ばす。
すると翼と尻尾が生えた人型のダイヤが空中に飛ぶ。
「ドラゴンになってない」
「あれが本気の姿じゃ。前回も2000倍と言ってたがあれはうそじゃ」
「え、違ったんですか?」
「あの時は200倍だ」
「それの10倍って」
「10年前を思い出すのぅ」
(主よ、止める準備に入りましょう)
「ええ、こんな子供には荷が重いわ」
「とりあえず、見守ってみよう」
「さぁ、早く立ち上がれよ。雑魚」
「な、なんだと。くっ」
ダイヤが放つ力にブラックは動けない
「10秒数える間に立たないと消滅させる」
「く、くそっ」
「ブラック、立て、立つんだ」
「すまない、リーダー。動くことができねぇ。足がダイヤモンドで固められた」
「な、初めから立たせる気がないのか」
「うるさいなお前。一緒に消えるか?」
「ブラック。すまん」
「ちくしょう。俺は死にたく…」
ダイヤが放つ光線にブラックは飲み込まれていく。
後方の山々も消し飛んでいく。
「な、なんて力だ」
「エリスさんはあのダイヤさんと戦ったことがあるんでしょ」
「ん?ああそうだ。あいつを私が倒して従わせたんだからな」
「しかし、やつは前よりも進化しておる」
「フレイル後は任せたぞ」
エリスがフレイルを出す。
「な、主。無責任ですぞ」
「お主もフルパワーを出せば止められるじゃろ」
「うう、仕方ない孫の為だ」
「おーい」
ダイヤがこちらに向かってくる。
「ダイヤよ」
「なんだよ、おじいちゃん」
「力を出しすぎだ」
「いやぁついつい」
「ダイヤ、お主力を制御できてるのか」
「うん、大丈夫だよ。もういつもの格好に戻ってるし」
気づくといつのまにか元のダイヤさんに戻っていた。
「お、おい次誰が行くんだよ」
「俺が行くぜ。ハヤハヤグリーン!!」
すばやい動きでグリーンが目の前に立った。
「よし、私が行きます」
カエデが刀を構える。
「風神の力も程々にな」
「はい、上手く使います」
「頼むぞ」
「さあ、かかってきなさい。グリーンピースマン」
「なんだその名前は!!」
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