エリスはやっぱり強すぎたの件
第400話
「いつでもいいですよ。エリス・クロード」
「言われなくてもすぐに殺してやる。よくも私の仲間をやってくれたな」
「エリス様、生きてるよ」
「あそこにいるのはダイヤドラゴンか。懐かしいですね」
するとグランの腕が吹き飛ぶ。
「よそ見している暇はないぞ」
「今のはわざとですよ」
簡単に右手が生えてくる。
グランは力を上げてエリスに襲いかかる。
エリスは素早くかわす。
「本気を出してください。エリス」
「本気を出したらお前は一瞬で消えるぞ」
「ふん、その油断が仲間を傷つけるんですよ」
「魔物に説教等受ける気はないわ」
エリスとグランは互角に戦う。
「すごい、あんな化け物と互角なんて」
「おい、エリス。さっさと本気だせ!!」
ダイヤがイラついて叫ぶ。
「え、ダイヤさん?」
「ち、後でぶん殴ってやる」
エリスはその場で立ち止まる。
「ちょちょっと隙だらけじゃない」
グランは動けない。
「隙だらけじゃないよ。あのエリスさんから発する力で踏み込めないんだよ」
「そ、そうなの」
「ガハッ!!」
ヒデリが起き上がる。
「あれ、あたいの傷」
「ああ、無事だったね。ヒデリ」
「グランよ。私の力の片鱗を見せてやろう」
「片鱗とはバカにされたものですな」
エリスの目が赤く光る。
「1000倍ドラゴンモード」
「せ、千倍!!」
「ちょっと、エリス様。いきなりぶっぱなしすぎだよ!!」
僕達はその凄まじい力で吹き飛ばされる。
「な、な、なんだと。エリス・クロード。いつのまにこんな力を」
「10年前と同じだと思うな。下郎よ」
「ぐっ、うおおおおおお」
グランは一気に間合いをつめる。
そして右手の爪でエリスを攻撃する。
エリスは片手で受け止める。
「どうした?」
すると膝蹴りが飛んでくる。
エリスは微動だにしない。
「本気をだしたらどうだ?」
「き、貴様。10年前は手を抜いていたのか」
「ここまで本気を出さなくても貴様等簡単に倒せるからな」
エリスは不適に笑う。
「ひ、ひぃ」
「ありゃ、グランが怯えてるよ」
「10年前もあんなだったんですか?」
「10年前は100倍で倒してたね。今回は仲間がやられてあれは完全にキレてるね」
「ああ、そういうことか」
やっぱりあの人はすごい。
なんて頼もしい背中なんだ。
「グラン。遊びは終わりだ」
「ゆ、ゆるしてください。この通りです」
グランは土下座を始めた。
エリスが構えていた剣を止める。
「プライドも捨てたか?グラン」
「どうか、どうかお許しください。とでも言うと思ったか」
グランはアッパーカットをエリスの顎にくらわせる。
エリスは状態が後ろに反れる。
「くすぐったいではないか。グラン」
「そ、そんな…」
「さっさと消えろ。封神剣奥義!!カイザースラッシュ」
グランは一刀両断されて光に包まれ消滅していく。
「つ、強い」
「だはー、疲れたぁ」
「1000倍はやりすぎだよ。エリス様」
「行けるか試したかったのだ。というか呼び捨てしただろ」
「なんのことかしら」
「それより、福原とカエデさんは」
「私は何とか大丈夫です」
カエデがゆっくりと歩いて来た。
「回復魔法を使うから座って」
「すいません」
「福原?大丈夫か?」
「あ、ああ何とか」
「エリスさん、僕達修行が必要な気がします」
「うむ、そうだな。ダイヤ」
「はい!!」
「私とダイヤでお主たちに修行をつける…がその前に私は疲れたから休む~」
「やっぱり怠け者ね」
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