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ロミアの危機の件

第372話


「おい、未来。ロミアに回復魔法を頼む」

エリスがロミアを抱き抱えて走ってきた。


「ロミアちゃん!!」


「わかりました、ヒール」


ロミアの背中の血はなかなか止まらない。


「くっ、なかなか効かない」


「ロミアの魔力が回復魔法を弾いてしまっているのか」


「ならロミアの魔力より強い回復魔法を使えばいいのね」


「できるの? 未来」


「やってみるしかないでしょう」

未来は力を溜める。


「私も力を貸すよ」

ダイヤが未来の背中に手を添えて力を注ぐ。


「すごい、力が上がっていく」


「ロミア、お願い!!ハイパーヒール」


ロミアの背中の傷が塞がっていく。


「よ、よし。何とか…」

未来が倒れる。


「み、未来」


「大丈夫だよ。力の使いすぎなだけだよ」

ダイヤが未来を抱き寄せる。


「ロミアちゃんは?」


「傷は塞がったようだが…」


「意識が戻ってねぇな」


「しばらく横にならせておこう。息はしているようだからな」


「未来も寝かせておくよ」


「ありがとうございます。ダイヤさん」


「しかし、ロミアちゃんをここまでやるとはかなり強力な敵だったんですね」


「いや、敵自体は対したことはなかったのだが私の派手な技がよくなかった。魔人のやつ伏兵を用意しておってな。ロミアも隙をつかれてしまったということじゃ」


「そうだったんですか?」


「うむ、私も油断した」


「で、そいつは倒したんですかい?」


「ああ、首をはねたから生きてはいないだろうが」



「へふふふふふふ」


「なんじゃ、変な笑い声を出したやつは」


「私じゃないよ」


「エリス・クロード。詰めが甘いな」


目の前には自分の頭をもったヒーキョが歩いてくる」


「うわ、キモッ」


「ち、完全に消滅させとけばよかったな」


「私が戦います」


「カエデさん」


「私、今めちゃくちゃ怒ってますよ」

カエデからは風神の力があふれでている。


「暴走はするなよ」


「大丈夫です」


「小娘が相手か」


「完全に消滅させればいいんですよね」


「ふん、そんなことできるか?貴様に」


「あーあ、あいつきづいてないのぅ」


「そうだねぇ?」


「??」


「何をいっておるのじゃ」

するとヒーキョの全身がみじん切りになる。


「うげっ、すげぇ早さだ!!」


「でも、完全に消滅させないと」


カエデは両手を出す。


「魔豪消滅破」

カエデは光の光線を放つ。


「な、あれ魔法じゃねぇか?」


「あれは風神の力じゃな」


ヒーキョは完全に消滅した。


「はぁ、はぁ。何とか倒しましたね」


「何とかというか、圧倒的だったような」


「つい力が」


「まぁ、暴走しなくなっただけでも成長したな」


「ありがとうございます。それよりもロミアちゃんはまだ起きませんか」


「そう焦るな。いつものように大福でも食べて落ち着け。徹」


「はい、カエデさん。未来の魔法を信じてあげてくれ」


「わかりました。徹さん」

カエデはしっかりと大福を受けとる。


「ロミアちゃん、がんばってくださいね」


「それよりも、まだ魔物が来るかもしれん。私達はその対応に当たるぞ」


「了解しました」


「未来…大丈夫かな」

僕は挙動不審になる。


「おい、徹。未来についててやれよ」

福原が声をかける。


「まぁよいじゃろう」


「ありがとうございます!!」


「未来、がんばれ」

僕は未来の手を握る。


「全く…未来は魔法の使いすぎなだけなんじゃがな」


「まぁまぁ、エリスさんいいじゃないですか」


「そうじゃな。私にはああいう気持ちはわからんからな」


「アラサーなんだから少しはわからないとだめだよー」


「うるさいぞ、ダイヤ」

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