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魔獣ヤマタノオウチの件

第370話


「よし!イメージトレーニング終了だ」


「いいじゃんいいじゃん。じゃあ次に敵がでたら徹頑張れよ」


「まかせてよ、ヒデリさん」


「なんだかはりきってるけどムリしないでよ」


「大丈夫だよ、未来」


「イメージだけで本番で失敗する可能性だってあるわけだし」


「まぁまぁ、心配はわかりますけど徹さんなら大丈夫ですよ」


「なんか、ハードルが上がってきたな」

急に僕は自信がなくなってきた。


「それにしても村も魔物もでないな」


「昔はこのへんに村があったんだけどねぇー」


「みな、避難していればいいのだが…」


「それより、なんだかお城みたいなのが近づいて来てるねぇー」


「な、なんじゃと」


「で、でけぇぞ。なんだあれは」


「動く城だね」


「あれは魔獣ヤマタノオウチです!!」


「何だか力が抜けるわ」


「そんなことよりあんなバカデカイやつ。どうすんだよ」


「ふっふっふっ、今こそ僕の新技を披露する時が来たようだね」


「徹!?」


「よいかもしれんのう、やってみぃ」


「いくぞ、メルルン」


僕は両手を構える。


「我々は少し離れておこう」


「メルメルメルメルプリンプリンのアトミックバスター」

僕の手からは巨大な炎の玉が放出される。


「なんだか地味だね」


「相手に当たるまではわからんぞ」


僕が放った玉はヤマタノオウチに当たる。

すると大爆発を起こしヤマタノオウチはバラバラに爆散する。


「す、すげぇぜ徹」


「や、やった成功した」


「なかなか見事な技だったぞ。徹」


「ありがとうございます。でもまだまだ沢山メルルンの魔法がありました」


「あんた本当にファンなの?見逃し多くない?」


「いや、まさか自分が使うことになるとは思ってなかったからさ」


「ふーん」


「あとはメルルンのライバルのマロロンの技をこれからは使ってみようと思う。ライバルの技を使うのはあんまり乗り気ではないけど、これからの戦いを考えたらマロロンの魔法もなかなか強いんだよ。なんてったってメルルンのライバルだからね。マロロンはライバルだけど強い敵が現れた時は嫌がりながらも協力してくれるんだ。いわゆるツンデレってやつ。何でマロロンの存在を今まで忘れていたんだろう。それで…」


「もういい、もういいから」


「めっちゃしゃべるな」


「あれがオタクというやつか?マッスル」


「た、多分」


「みなさん、魔獣サトウノオウチが近づいてきてます」


「やっぱり名前が気が抜けるわね」


「よし、徹。そのマカロニとやらの魔法を使ってみい」


「マロロンです!!」


「あ、ああすまん」


「よし、行くぞ!!」


サトウノオウチがどんどんと近づいてくる。


「マロマロマロマロ、マロンマロンの破壊光線!!」


「普通の名前!!」


破壊光線はサトウノオウチに直撃する。


サトウノオウチは光線に飲み込まれて消滅する。


「おお、マカロンもやるではないか」


「マロロンです!!」


「お、おお」


「おい、お前の彼氏ちょっと怖いぞ」


「しょうがないです。ああなったらもう…」


「それにしてもそれだけ技が増えたのは良かったねぇー」


「ええ、メルルンのお陰です」


「その漫画私にも貸してよー」


「あたいも貸してほしい。何か発明のネタになるかもしれないしな」


「どれ、私も読んでみるか」


「私読みたいです。ねぇロミアちゃん」


「はい!!」


「じゃあ徹、俺にも貸してくれ」


「よし、みんなの分出しますよ」


こうして僕たちはメルルンをみんなで読むことになった。


「何なのよ。この光景……」


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