怠け者は変わりませんの件
第361話
「だはー、疲れたー」
「怠け者は変わらないのね」
「久しぶりの大人状態だから疲れるのじゃぁ。ヒデリ、大人用の球体君はまだ完成しないのかー?」
「今作ってるところだぜ。もうちょい待っててよ」
「そんなもの作らなくていいわよ」
「なんだと、貧乳。あれは私の必需品じゃ」
「貧乳は関係ない…でもエリスさんの体は羨ましい」
「そうだろう、そうだろう」
「く、くそう」
「まぁまぁ、未来」
「とりあえず、次の目的地に向かいましょう」
「そうじゃな」
「エリスさん前から巨大なゴーレムが来ます」
「やはり、この先にやつらの巣があるということか」
「さあ、エリス様。復活した力を見せてよ」
「まぁ、良いだろうではよく見ておけ」
僕はドキドキが止まらなかった。また、いや今度こそ本気のエリスさんの力を見ることができる。
「数は10体ぐらいいるわよ。さすがに私たちも手伝った方が…」
「心配いらないよー。10体なんてエリス様には肩慣らしにもならないよ、ほら」
「やれやれ、肩慣らしにもならんわ」
エリスの足元にはゴーレムの残骸が転がっている。
「え!!いつのまに」
「み、見えなかった」
「ふ、どんなもんじゃ」
「いや、もう少しみんながわかるように戦ってください」
「よいではないか、それよりヒデリ。完成したようじゃな」
「おう、新球体君の完成だぜ」
「よし、では私はこの中にいるから何かあったら呼んでくれ」
「とんだ怠け者だわ…」
「でもすごいよ。あのゴーレムをあんな簡単に」
「さすがだねぇ、全く衰えていないねぇ」
「10年間ひたすら力を磨いておったからのぅ」
「今度本気で手合わせしようよー」
「止めてください、この世界が壊れそうです」
「でも、心強いわね」
「あまり私を頼るなよ、基本はお主たちが戦うんだぞ」
「怠けたいだけじゃないの?」
「違うわい!!」
「本当かなぁ」
「ああ、まだ力の制御が出来ていない。下手したら周辺を木っ端微塵にしかねないから球体君で精神統一させてもらう」
「なんだかなぁ」
「とりあえず、先に進みましょう」
「お、今度は怪獣型だね。よーし私が頑張っちゃうぞぉ」
「待ってください、僕がやります」
「お、徹もやる気満々だねぇ」
「はい、エリスさんの戦いを見たら(見えなかった)やる気がでました」
僕は力を一気にあげる。
大地が揺れ始める。
「へぇ」
ダイヤが感心するような声をあげる。
「いくぞ、怪獣」
僕は怪獣型に向かって走る。
プチッ
「あ、潰されましたね」
「徹ぅぅぅぅ」
未来が叫ぶ。
「いやいや、よく見なよー」
怪獣型の足が勝手に上がっていく。
「メルメルメルメルプリンプリンのサンダークラーッシュ」
僕は怪獣型の足を持ち上げながら魔法を繰り出す。
すると雷が怪獣型の全身を駆け巡り大爆発を起こす。
「徹ぅぅぅぅ」
「大丈夫です。徹さんの力を感じますから」
ロミアが未来をなだめる。
「あと、2匹!!」
僕は更に力をあげる。
「いくぞ!メルメルメルメルプリンプリンのバスターフレイム」
僕は巨大な炎の塊を怪獣型に発射する。
怪獣型は直撃をうけて、上半身が消滅する。
「うひゃあ、グロいなぁ」
カエデが思わずぼやく。
「あと、一匹だね。エリス様はもちろんすごいけど徹もやるねぇ」
「次はこの剣で決める!!」
僕は剣を構える。
怪獣型は熱線を吐き出す。
僕はジャンプでそれをかわす。
「いくぞ、メルメル一刀両断!!」
怪獣型は真っ二つになる。
「うげぇ、やっぱりグロいな」
「ふぅ、倒し終わった」
「お見事!!徹もやるねぇ」
「だいぶ、力のコントロールが出来るようになってきたな」
エリスが球体君から顔を出す。
「はい、なんとか上手くやれました」
「うむ、油断はするなよ」
「お、なんだか師匠ぽいねぇ」
「うるさい、石頭」
「はっはっは。じゃあとりあえず先に進もう」
こうして僕たちは先に進んで行った
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