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町長は魔族だったの件

第342話


「な、な、何やってるのよ!!」


「よく見ておれ」


炎に包まれた町長がゆっくりと立ち上がる。


「な、無傷なのか?」


「よくぞわかりましたね。エリス様」


「うむ、さっき倒した術者はザコだった。この町全体を術で覆うには魔力が足りない程のな」


「ほほう」


「だから、本物の術者を探しておったのじゃ、本物の町長はどこじゃ?」


「ああ、あのじいさんならもう死んでるぜ」


「しかし、お前もバカだな。このガイラスがお前の仲間を洗脳してやる」


「バカはお前じゃ、そのくらい対策しておる、ロミア!!」


「はい、エリス様」

ロミアはガイラスの力を吸収する。


「な、なにぃ」


「ガイラス、あなたの名前は城で聞いたことがあります。素晴らしい力よ」


「ま、まさかロミア様がいるとは…」


「お主たちは情報交換はしないのか?」


「我々は常に単独行動だからな」


「威張ることなのか?」


「何事ですか?」

町人が現れる。


「あ、近づいちゃだめです。あの町長は魔族が化けていたんです」


「な、なんだと、じゃあ町長は…」

僕は黙る。


「そうか」

男はその反応で理解をする。


「うおー、町長の仇ー。へぶっ」


男はダイヤの平手打ちで倒れる。


「ここは私たちに任せな、気持ちはわかるけどさー」


「さて、どうする?お主の術は効かない。もはやお主に勝ち目はないぞ」


「どうかな、暗黒サンダーボルト」

ガイラスは雷を降らす。


「ディフェンスシールド」

未来の防御魔法で雷をはじく。


「な、なにぃ」


「おー、修行の成果がでてるねぇ」


「メルメルサンダー」


「ふん、サンダー使いにサンダーを使ってくるとは馬鹿者目が、何ぐぉぉぉ」


僕の魔法はガイラスにダメージを与える。


「く、貴様ら、こうなったら逃げてやる、う、動けない」


「忍法影縫いの術です。これであなたは動けませんよ」


「ひ、ひぃ」


「さて、どうするか。おいお前らの仲間はこの辺にいるのか?」


「し、知らん。先程も言ったが我々は単独行動だ。他のやつらの様子はわからん」


「そうか、ではお前に用はない」

エリスは手に持っていた剣でガイラスの首をはねる。


躊躇ない行動に僕たちは思わず言葉が出なくなる。


「しかし、町長が…」


「うむ、遺体だけでも見つけられればよいのだが」


「町長の家じゃないのかい?」


「とりあえず行ってみましょう」


「そうだな」


「町長…」

家の中には亡骸になった町長が倒れていた。


「残念だ、徹。弔いの準備を」


「わ、わかりました」


「そこの男、町長を運べるか?」


「はい、俺にやらせてください」


福原が人一人入れる穴を堀終える。

そこに町長を埋葬する。


そして、僕は墓標を魔法で作成する。


「くそ、まさか町長が」

町の人たちが集まり涙を流す。


「やはりラングレンでの保護が必要そうじゃな」


「エリス様、その件ですが、私たち戦士がこの町を守ります。町長の代わりにこの町を守りたいのです」


「精神論だけではどうにもならんぞ?」


「はい、トレーニングは先生に教わったので以前よりは戦えるはずです」


「そうそう、強くなれると思うなよ」


「もちろん、あなた方の戦いをみて我々の実力などないに等しいと感じました。だからもっと強くなるためにトレーニングをします」


「その間に今回のようなことがあったらどうするのだ?」


「そ、それは…」


「私もいじめているわけではないがそれだけ大変だと言うことだ。覚悟はあるな」


「はい、もちろんです」


「わかった、ヒデリ。例の奴をだせ」


「あいよ」


ヒデリが箱を放り投げる。


すると煙が発生する。


「げほげほ、何やってんのよ」


煙がなくなるとそこにはバリバリの戦闘型のロボットが立っていた。


「こいつは、あたいが開発した、先頭ロボット。バリット君だ。少しは役に立つと思うぜ


「いつのまにこんなものを」


「さっき、エリスさんに頼まれて作った」


「さっきって1時間前に」


「そうだぜ、だけど。武器の数に制限があるからなるべく自分達で戦えるようになってくれよ」


「わかりました。何から何まですみません」


「いや、こちらこそ。町長を助けることができずにすまなかった」


「そんな気にしないでください」


「では、我々はこれで失礼する」


「はい、ご無事を祈っております」


こうして、僕たちは再び旅にでることになった。






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