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町人が目を覚ましましたの件

第340話


「そろそろ起きるかのぅ」


「でもさ、目が覚めていきなり私たちがいたら向こうもパニックになるんじゃない?」


「仕方ないだろう。不本意だが私の名前を使って納得させる」


「このリングは解いていいですよね」


「そうだな」


「あ、これロミアちゃんがやったんだ」


「そうなんです、えい」


町人につけられていたリングが外れていく。


「あとは目を醒ますだけか」


「う、ううん」


「お、目を覚ましたぞ」


「ここは、俺たちはいったい。ってなんだお前らは」


「落ち着いてください、僕達は旅の者です、あなたたちは魔族の術にかかっていたんです」


「そ、そうなのか?確かに記憶が朧気だ」


「意外と話が早そうだな。ここの町長は?」


「町長!!しっかりしてください」


「あ、大丈夫です。皆さんの術を解いて今順番に目が覚めるのを待っていたんです」


「俺が一番手ってことか」


「術者が襲ってきたのは覚えているか?」


「ああ、なんかいかにも怪しいやつだったな。この町には俺を含めて戦士がいたから倒そうと思ったんだが、その後の記憶が」


「そうか、大事に至らなくてよかった」


「それよりも、あんたどこかでみたことあるな」

男はエリスを見て言う。


「ん、そうか?」


「誰だっけかなぁ?」


「まぁ、よいじゃろう。ほれみんな目を覚まし始めたぞ」


「おい、みんな大丈夫か?」


「うう、私達は?」


「魔族にやられたところを彼らに助けて貰いました」


「おお!若いのに素晴らしい。助かりました」


「お主が町長か?」


「はい、私が町長の。チョウ・チョウです」


「ややこしい名前じゃのぅ」


「それにしても我々はどうしてこんなことに」


「ああ魔族の方がお主達より強かったと言うことじゃ」


「いやいや、面目ない」


「それより、ここの町はどうするか?」


「どうすると言うのは?」


「今までは魔族は倒せていたのか?」


「ああ、俺達が倒してきたぜ。でも術を使う魔族は初めてでさ」


「うむ、もし今後自信がなければ保護することも可能じゃが」


「保護?あんたどこの出身だ?」


「まさか、あなたはエリス様ですか?」


「あ、ああそうだ。ラングレン王国ならまだ保護できる余裕がある」


「ええ!あのエリス・クロードかよ。すげぇ」


またこの流れか…エリスさん。辛そうだな。


「あ、あのそれよりどうしますか?」

僕は慌てて口を挟む


「いや、これだけの人数ですからね。私達の戦士達に腕を更に磨いてもらって何とかしてみせます」


「そうか、本当によいのじゃな?」


「はい、気にせんでくだされ。それより少しこの町で休んでください」


「わかりました、遠慮なく休ませていただきます」

エリスはペコリとお辞儀をして、僕達に合図をする。


「保護しなくていいの?」


「うむ、本人達が拒否している以上しかたあるまい。それにそこまで弱くなさそうだし、それよりロミア」


「は、はい!!」


「そんなに怯えるな。術を使える魔族は結構いるのか?」


「いえ、術者は数少ないです。そのため貴重な存在として魔族の間では扱われています」


「お前もその1人か…」


「まぁ、そうですね。あとは王の娘というのもありますが…」


「そうか、まぁとりあえず自由行動だ。皆のもの一時間後にここで待ち合わせじゃ」


「了解です」


「よし、徹。またトレーニングだ。ついでにこの町の戦士達も鍛えよう」


「いいんですか。俺達も参加して」


「ええ、是非とも俺達と鍛えましょう」


「ちょ、僕は了承してないって」


「さあ、行くぞ徹」

僕は福原に連れていかれた。

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