レジスタンスの方々とお別れする件
第32話
「では、我々はいくぞ。」
「ああ、気を付けてな。ここから先の村には、かなりの魔物がいるらしいからよ」
「うむ、忠告感謝するぞ。」
「マリアちゃん、またね。かならずお兄ちゃんとまた遊ぼうね」
「徹ってもしかしてロリコン?」
「な、バカちがうよ」
「バカとはなによ」
「お二人とも仲良しですねぇ」
カエデさんはみたらし団子を食べながらにこにこしている。
やれやれとエリスさんは歩みを進める。
「次の村までどのくらいですかねぇ」
「あと、前から気になっていたんですが」
「どおした?徹」
「魔物は全国にいるんですよね?最近僕らを襲ってくる魔物が増えているように思うんですが」
「うむ、前の時もそうだったが魔物どもは危険と思ったパーティを総力戦で潰しにくる傾向がある」
「つまり、全国の魔物が私たちに集まってるってことですかー」
カエデさんが半泣きでいう。
「そうじゃ、だからみんな覚悟してかかれよ。なんにしても魔王を倒せば魔物は滅びるから、魔王討伐をしてしまえばよいのだがな」
「では、さっさと魔王を倒しましょう」
鼻息をあらくカエデさんが言う。
「簡単に言わないでよ、カエデちゃん」
未来とカエデさんはいつの間にか仲良しになっていた。
しかし、なんで10年前は魔王を討伐せずに封印という形にしたのだろう?僕には疑問が残った。
「そういえば、レジスタンスの賢者職の方に魔法の書を貰いました」
唐突に未来が言った。
「ここには復活の魔法とか難しそうですが、色々な魔法の手引きが載っています。だから私頑張って覚えます」
「そんな参考書みたいなのがあるのか。それでホントに覚えられるの?」
「ばかにしないでよ。徹。もう一回エリスさんにやられてみる?復活させてあげるわよ」
「勘弁してください」
「痴話喧嘩はそこまでだ。どうやらついたようだ」
「痴話喧嘩何てしてません」
僕と未来の声がハモる
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