魔物の巣に行きますの件
第301話
「いやぁー、ごめん。ごめん。エリス様」
「ほんとじゃ、危うく下半身なくなるところじゃったよ」
「いいじゃん、私の右腕も吹っ飛んだし」
「お主は生えてくるからいいけど、私は魔法を全開で解放しないと回復できんのだぞ」
「結果的に出来るならよかった、よかったー」
「もう、お主とは戦わん」
「私も勘弁ですわー」
「…」
「後ろの若者たち。静かだねぇー」
「あ、はい」
「あんなの見せられたらそりゃ静かになるわよ」
「私は大福を食べてるので静かなだけです」
「あたいはメカを修理してるから黙ってただけだよ」
「私も大福を食べてました」
「ははは、マイペースな子達だねー」
「まぁそこがいいところではあるんじゃがな」
「お、珍しいね。人を褒めるなんて」
「うるさいのぅ」
「さてと、じゃあこの周辺の魔物の巣を片付けて行こうかー」
「カエデ、魔物の匂いはするか?」
「そうですね、近くにありそうです」
「あ、あれじゃない?」
未来が指を指す方向に変な建物が見える。
「いかにも怪しいね」
「よーし!じゃあ、あたいの新しいミサイルで壊すか」
「いいねぇ、派手にやってよー」
「おっしゃあ、ミサイルストーム」
ヒデリのメカボディから大量のミサイルが発射される。
建物は崩壊していく。
「終わりかな?」
「いや、魔物が出てきますよ」
崩壊した建物から魔物の群れが出てきた。
「ダメージおってるみたいだし簡単だねー」
「油断はするなよ」
球体君にいつのまにか入っているエリスが言う。
「メルメルファイヤー」
「ダイヤモンドブレス」
魔物たちは消滅していく。
「やっぱり簡単だねー」
ゆらりとデカイ魔物が出てきた。
「うおー。でかいぞ。さすがにあたいのミサイルは効かなかったか」
「あのこん棒で叩かれたら痛そうだねぇ」
「ダイヤさんなら大丈夫なんじゃ」
「どうだろう、試しに受けてみようかぁ」
「いや、冗談です。倒しますよ、メルメルファイヤー」
「ぐぉぉぉん」
魔物はよろめく。
「風神烈風破」
カエデの技があたりこん棒が吹き飛ぶ
「なんだか、弱いものいじめみたいだねぇー」
「油断するな。あのデカブツ何か構えているぞ」
「お、ほんとうだ」
「ぐぉぉぉ」
魔物の体から紫のレーザーが発射される。
「うわ、メルメルシールド」
「ダイヤモンドブロック」
「影分身の術」
「うわっ」
僕が出したシールドが溶けていく。
「溶解液!?」
「あちぁ、私のダイヤモンドも溶かされちゃうね」
「一瞬で勝負を決めないとまずいですね、私に任せてください」
「風神憑依」
カエデの力が一気に上がる。
「ぐぉぉぉん」
カエデは魔物のレーザーを瞬時によける。
「秘剣ハヤテブレード疾風の太刀」
魔物はバラバラに切り刻まれる、
「ふぅ」
「カエデさん、あぶないです」
ロミアが大きな声を出す。
「ん、おわっ!!」
バラバラになった魔物から溶解液が流れ出る。
「ぬぉー、追っかけてくる」
カエデは走ってこっちに向かってくる
「ちょ、ちょっとこっちにこられても」
「メカ子!!」
「オッケー、行くぜ。あたいの新必殺武器、ハイパーアブソリュートゼロ」
ヒデリの腹部から氷の光線が発射される。
「絶対に触んなよ、凍って即死だからな」
「なんちゅうものを作っとんのじゃ」
溶解液はみるみるうちに凍っていく。
「うおー、すごいね。ヒデリー」
「へへん、どんなもんだい」
「でも、これ溶けたらまた襲ってくるのかな」
「私の新兵器をなめるなよ。一生氷漬けだぜ」
「そ、そうなんだ。すごいね」
「だろう、あのじいさんのお陰だ」
「ごみ屋敷の人か」
「よし!これで一つ片付いたねー、次行こう、次」
ダイヤはウキウキと歩き始める。
「あやつは相変わらずのんきだのぅ」
「10年前もあんな感じだったの?」
「ああ、まぁ当時のメンバーは堅物ばかりだったからあやつのマイペースはある意味空気が良くなったがな」
「ふーん、そうなのね、まぁとりあえずついて行きますか、置いてかれる」
未来が慌てて後をついていく。
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