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鈍感男と貧乳娘の件

第297話


「ねぇ、何処に行こうか、徹」


「うーん、特に何も決めてないんだけどどうしようかな」


「そ、そう」


「何か食べようか?」


「なんかおしゃれなものがいい!!」


「おしゃれねぇ。どこかないかなぁ、あ。カエデさんが見えるよ」


「じゃあ別のところに行きましょう」


「えっ?何で?」


「バカ」


「?」


「あ、あそこのお店に入りましょう」


「う、うん」


「入ったはいいけど中華料理屋みたいだけど、いいの?未来?」


「べ、別にいいわ。徹と一緒なら」


「そう、じゃあ何食べようかなぁ」


(こいつ、全然気づかねぇ)


「よし、エビチリにしよう、未来は?」


「私はラーメンで良いわ」


「わかった、すいませーん」


「はぁ、せっかく二人きりになったのに中華か…」


「久しぶりに僕らの世界の食事って感じだね」


「そんな目をキラキラさせて言われても」


(くそ、そんな顔されたら怒れないわよ)


「福原、元気かなぁ」


「そうね、あれからどうしてるかしら」


「修行がうまくいってるといいけど」


「そうねぇ」


「へい、おまち」


「おお!!美味しそう」


「これもジョゼフさんが教えたのかしらね?」


「ああ、そうかも知れないな。頂きます」


僕はエビチリを口に運ぶ。


「うん、美味しい」


「私のラーメンも美味しいわよ」


「何だか、僕らの世界に戻った気分だね」


「ほんと、ここが異世界だってことを忘れるわ」


「未来は早く戻りたい?」


「えっ?」


「いや、特に深い意味はないんだけどさ」


「私は徹と一緒ならどこでもいいよ」


「えっ」


「心配だから」


「そっか、頼りないもんね」


「いや、そういう意味じゃ」


(だめだ、気づかない)


「この戦いが終わって僕らの世界に戻ったらどのくらい時間が経ってるのかな」


「えっ?どういうこと?」


「ここの世界の1日が、僕らの世界の1日とは限らないってことだよ。つまりここで過ごした1日が僕らの世界の1年ってこともあり得る、そしたら僕らがいた世界に戻ったとしてもそこは果たして僕らがいた世界と言えるのかな」

僕は一気にまくしたてる。


「な、なるほど」


「それならこの世界に残るのもいいかなって思ったりしてさ」


「そうなのね。そしたら私も残るよ、徹のいない世界なんてつまらないし」


「そう、ありがとう。未来」


「お二人ともあつあつあるねー」

お店の店員さんが僕らの様子を見て言う。


「?」

「な、何いってるんですか!!」

未来が慌てている。



「ふぅ、ごちそうさま」


「美味しかったわね」


「うん、さてこの後はどうしようか」


「ちょっとそこら辺を散歩しましょうよ」


「そうだね」


僕たちは会計を済ませて外に出る。


「いい天気だ、ねぇ未来」


「ん、何?」


「さっきはありがとう。僕と一緒に残ってくれるって言ってくれて」


「え、あ、うん」


「僕、未来の事が好きだよ」


「1※3[11338~8[〒$>]


「ど、どうしたの」


「と、突然のことでビックリしちゃって」


「あ、ご、ごめん」


「私もあなたが好き」


「そ、そうだったの?」


「気づかなかったの。この鈍感」


「うん!全然」

「そんな自信満々に言われても、でもこれで私たち恋人ね」


「何だか照れくさいね」


「いいじゃない、じゃあ散歩しましょ」

未来が腕を組んできた。


悪くないな。

あれ?これってリア充か。



「あの2人いつの間に…」


「私ドキドキしちゃいました」


2人の後をカエデとロミアが尾行していた…

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