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エリスとダイヤの件

第294話


「おお、ダイヤ様。お久しぶりです」


「やあ、みんな元気だった~?」


「お陰さまでみんな元気ですよ」


「あ、ダイヤお姉ちゃん」

小さい子がダイヤに抱きつく。


「ずいぶん人気だのぅ」


「どうしたの?うらやましい?」


「いや、私はこういうの苦手だから」


「相変わらずだねー」


「こんなにかわいいのに」

ダイヤは小さな子を高く持ち上げる。


「まぁ、今は私自体が子供の姿だからな」


「そういえばそうだよ。あの長身でダイナマイトバディのエリス様はどうしちゃったの」


「色々あって力の制限中なんじゃよ」


「ふーん」


「ねぇ、お姉ちゃんもダイヤお姉ちゃんのお友達?」


「あ、うん。そうだ」


「ほら笑顔、笑顔」


にちゃあ


「ひっ」


「その顔は怖いよ、エリス様」


「あのー、先程からエリス様と呼ばれてますがもしかして…」

村人の1人が声をかけてきた。


「あ、ああ。ラングレンのエリスだ」

辺りがざわつく。


「あ、みんなエリス様は人見知りだからあんまり群がっちゃだめだよー」


「人を動物園の動物みたいに言うなよ」


「でも事実じゃーん」


「まぁ、そうじゃが」

私は小さな子の頭を撫でる。


「おお、子供の相手をしてる。変わったねぇー」


(昔の私ってそんなに酷かったのか…)


「とにかく、みな不自由なさそうじゃな」


「ええ、ダイヤ様のおかげです」


「えっへん。エリス様。褒めて褒めて」


「しつこいぞ」


(しかし、私がいなくても仲間たちがちゃんと人助けをしていて安心したのぅ)


(主よ、隠居するには早いですぞ)


「ねぇ、エリス様。私はここで子供たちと少し遊んでるねー」


「お、おお。じゃあ私は町長のところに行くかな」

すると女の子がエリスの服を引っ張る。

「お姉ちゃんも遊ぼう」


「…」


「だめ?」


「ああ、良いぞ。何して遊ぶ?」


「おお!!エリス様やっぱり変わったねぇー」


30分後…


「だはぁー、疲れたぁ」


「体力ないねぇ、エリス様」


「子供の体力はどうなっておるのじゃ」


「もっと遊ぼうよ。お姉ちゃん」


「ちょっと休憩させてくれ」


「やだやだー」


「わかった、わかった。今行くから待っておれ」


「ふふふ、あのエリス様が子供と遊んでいる、かわいいー」


「お前殴るぞ」


1時間後


「ダイヤお姉ちゃん、エリスお姉ちゃんが動かなくなった」


「えー」

ダイヤが急いでエリスに駆け寄る。


「もうだめじゃ、後は任せた」


「まぁ、エリス様にしてはよく頑張ったね。ねぇ、フレイル」


「ああ、そうだな」


「じゃあ、フレイルも人型になって遊ぼうよ」


「私は歳だからもう無理じゃ」


「ちぇ、つまんないのー、よーし。みんな私といっぱい遊ぶぞー」


「大丈夫ですか?エリス様」

村人の老人が話しかけてくる。


「ああ、すまぬ。水をくれ」


「はい、どうぞ」

エリスは急いで水を飲む。


「ふぅ、生き返った」


「よかったです」


「1つ聞きたいのだが」


「なんですか?」


「お主たちの村には元々何人の人がいたのだ?」


「10人です。小さい村でしたので」


「つまり全員生存しているということか。安心した」


「ええ、ダイヤ様のおかげです」


「ダイヤはここの町において行こうと思っているんだが、お主はどう思う?」


「私に決定権はありませんが、ダイヤ様はエリス様と一緒を選ぶでしょうね。それにこの町は今のところ平和ですし」


「そうか…」

それならこの町周辺の魔物を倒して旅する方がいいか…

それにダイヤは絶対ついてくるだろうしな。


「うん、答えがでた。ありがとう。ええと」


「ああ、ブレンです」


私とブレンははしゃぎまくるダイヤ達を見守った。


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