鉱山には魔物がいっぱいのはずだった件
第279話
「おお、あそこだよ。あそこ。あそこに鉱山にはお宝がいっぱいなんだよ」
「でも、ヒデリちゃん。魔物の匂いがプンプンしますよ」
「ええ、そうなのかよ、残念だな」
「残念というか、倒さないとじゃない?」
「そうじゃな、じゃあ向かうとするか」
鉱山の入り口まで着いたが魔物はやってこない。
「魔物こねぇな。それならパーツ回収してもいいか?」
「じゃあ、回収しながら魔物を倒そうか」
僕たちはとりあえず鉱山に入った。
「おお、パーツがいっぱいで幸せだ」
僕にはよくわからないがヒデリさんはウキウキしている。
「そういえばここには温泉もあるんだぜ」
「温泉いいですね。体が暖まります」
「メカ子はそのまま入るのか?」
「さすがにメカはパージしますぜ」
「その前に魔物を倒さないとだよ」
「そういえば、魔物が現れませんね」
「まだ匂いはするんですか?」
ロミアがカエデに聞く。
「はい、しますね」
僕はしばらく考える…
「どうしたの徹?」
「いや、なんで魔物の匂いがするのに襲ってこないのかな?ヒデリさんその温泉には入ったことあるの」
「いや、はいってねぇよ。なんだ一緒に入りたいか?」
「違う違う」
「あのもしかして、この鉱山…」
「何よ」
「この鉱山事態が巨大な魔物だったりして」
「えっ、てことは今私たちは魔物の中に入っちゃったってこと」
「あくまで予想だよ」
「とりあえず、早くでましょう」
「ええ、そんなぁ」
僕たちは慌てて入り口に戻るが入り口がしまっている。
「やっぱり!!」
「てことは私たち消化されちゃうの?」
「でも、消化液とかは出てないよね」
「じゃあ、ケツからでようぜ」
「ヒデリ!!品がないわよ」
「しかたねぇじゃん。口から出れないならケツから出るしかないし」
「まぁそうだけど」
「途中で消化液とかでるかもだよ」
「じゃあ壊すか」
「そうだね。穴を開けるしかない」
「ケツ?」
「違うって」
「いくぞ、メルメルドリルプレッシャーバスター」
僕はドリル状の光の魔法を出して穴を掘っていく。
すると鉱山がグラグラと揺れる。
「これって痛がってるってことよね」
「よっしょ、あたいも。ミサイル発射」
「ちょ、ちょっとこの魔物立ち上がろうとしてるわよ」
「やべぇ、ケツのほうに落ちる」
「メルメルカーペット」
僕は空飛ぶカーペットをだす。
みんなはそこに着地する。
「こうなったら入り口…こいつの口を無理やり開けましょう」
「新技、メルメルダブルブラスター」
僕は両手から光の魔法を出す。
口と思われる部分に直撃する。
「がぁぁぁぁぁ」
口が開いた。
「みんな急いで!!」
「急いでと言われてもこいつのコントロールは出来ないぞ」
「あ、そうか。じゃあ一気に飛ばしますからカーペットを掴んでてくださいね」
「そりゃあ」
僕はみんなを外に出す。
するとガチンまた口が閉じてしまった。
「あっ」
「ありゃ、徹がまた食われた」
「おお、それにしても固くてデカイ魔物ですね」
「何のんきなこと言ってるのよ、徹を助けてよ」
「大丈夫だよ」
「徹」
「テレポート使えるからね」
「なぁ、みんな一緒にテレポートすればよかったんじゃね?」
「…」
「さぁ、あいつを倒そう」
「無視した」
「無視しましたね」
「いくぞ、必殺!!メルメル超重力巨大岩石落とし」
僕は上空に巨大な岩石を召還する。そして、そのまま鉱山魔物を押し潰す。
「おお、すげぇ。ド派手な技だな」
鉱山の魔物は直撃をくらいヒビが割れてバラバラに砕け散る。
「よし、倒した」
「じゃああたいはバラバラになったあいつのパーツをいただくぜ」
「言ってらっしゃい」
「久しぶりに目立ってよかったのう。徹」
「確かに目立った」
僕は目をキラキラした。
「嫌みで言ったのにのう」
「とりあえず、満足してるんだからいいんじゃない」
「そうじゃな」
お読みいただいてありがとうございます。ブックマークや、評価いただけるとうれしいです。




