魔物の森でプライドの高い魔物にあった件
第27話
なんだかいかにも魔物がいそうな森に入ったな。僕たちは武器を構えながら森を進んだ。
「福原大丈夫かしら」
未来は村に残った福原を心配していた。
「心配は無用だ。マッスルは充分強くなっておるし、念のためアレキサンダーには連絡しておいた」
「そうなんですね」
未来はほっとした。
バサバサバサ、森からコウモリのような魔物が現れた。
カエデさんがすぐにクナイを投げつけ魔物に攻撃を加える。
「おはぎ娘よい反応だな」
「たまには目立たないとです。えっへん」
すると地面からゴーレムのような魔物が現れた。
「デカイ、一発で仕留められるかな?メルメルブラスター」
ゴーレムはズシンと後ろに倒れた。
しかしまた立ち上がった。
仕留められなかった。僕は動揺した。ならば
「メルメルメルメルメギドフレアー」
ゴーレムはみるみる溶けていく。
しかし、ゴーレムはたちまち再生していく。
「な、なんなんだこいつ、いくら倒しても再生するのか」
「なかなか、面白いやつだのう。」
エリスさんはのんきに感想を言った。
「まぁ、徹あせるな。お主氷の魔法は使えるか?いちどやつらの動きを止めればよい」
なるほど
「メルメルメルメルフリーザーストーム」
氷の風をゴーレムめがけて放つ。するとゴーレムはたちまち氷付けになった。
「エリスさんこのあとはどうすれば?」
「そろそろ姿を現したらどうだ?お主の自慢のゴーレムはこのありさまだぞ」
エリスさんは誰かに声をかけたようだ。
「はははは、さすがはエリスだな。おれの存在に気づくとは」
「お、お前は…」
「あのときはよくもやってくれたな」
「だれだっけ?」
僕は本当に思い出せなかった。
「グレミーだ、いきなり灼熱の炎で俺を焼いたことを忘れたのか、貴様」
あれは、冒険に出てすぐの村で魔物と戦ったときか。でも黒こげにしたので覚えているはずもなかった。
「おまえ、なんで生きておるのだ。徹に丸焦げにされたくせに」
「あれはおれの幻影だ。お前らがどれだけ強いのか試しただけだ。」
「で、結局今も、召喚したゴーレムを凍らされて醜態をさらしているということか」
エリスさんがここぞとばかりに煽っている。
「貴様、いい加減にしろ。」
グレミーが光線を撃ち込んでくる。
僕はいつもの要領で障壁を発生させる。
しかし、グレミーの光線は思った以上に強く、障壁にひびが入った。
こいつ強いぞ、僕は障壁の力を上げてグレミーの攻撃を弾いた。
「油断するなよ、徹。幻影ではない奴の力をなめてはいかん」
エリスさんがすかさずメガフレアを繰り出す。
グレミーはそれをかわす。
「ちっ、やはりこの体では戦いにくいな」
「言い訳かエリス、安心しろお前はここで俺が殺してやる」
その瞬間グレミーがロボットの拳に思い切り殴られて吹き飛んだ。
「え、なんじゃ今の」
エリスさんが目を丸くした。
「僕の好きなアニメのロボットです。かっこいいでしょう」
僕はエリスさんが戦っている間にロボットを魔法で作って操縦したのだ。
「まったく、ずるい魔法だな」
エリスさんが思わずぼやく。
「グレミー倒せましたかね?」
「どうだろうか?ものすごい勢いでぶっ飛んでいったからな。まぁ、生きていたらまたどっかで会うだろう」
僕はロボットを消した。
「あんた、メルルンにこだわんなきゃもっと簡単に戦えるんじゃない?」
それは言わないでくれ未来。
「あのからくり人形私もつかってみたいです」
カエデさんは相変わらずだ。
気づいたら森を抜けていた。あれが次の町か。