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オペラとはの件

僕たちは村に着いた。


「人はいなそうですかね?」


「うーむ、当時も少人数しかいなかったが…」


小屋から物音が聞こえる。


「魔物か?」


「だれですか?人ですか?」


「おお、生き残りがいるみたいだぞ」


「人だ、そこには何人いる?」

エリスが声のする方に訪ねる。


「こちらは五人います、あなたが方は何者ですか?」


「我々は旅のものだ、怪しいものではない」


ざわざわと声がきこえる。


「どうしますか?」


「とりあえず行くしかなかろう」


エリスがつかつかと進む


「む、お主らは家族か?」


「は、はい」


小屋には父親と母親と子供3人がいた


「ばけもの、こっちくるな」

小さい子供たちがギャーギャーと叫ぶ


「こら、失礼よ」


「よいよい、警戒されるのは仕方がない。徹。この人たちに食事を出してくれないか」


「わかりました」


僕は魔法で多種多彩な食事を出した


「どうぞ、食べてください」


両親は躊躇していたが、子供たちがお腹をすかせているのか。食べようと手を伸ばす。


「遠慮しないでください」


「は、はい。ありがとうございます」


5人は必死に食事に食らいつく。


「しかし、この村。元々人は少なかったがお主たちだけになってしまったのか」


「この村をご存知なのですか?」


「ああ、昔訪れたことがある」


「もしかして、エリス様…ですか?」

父親が怪訝な顔で聞く。


「ああ、訳あってこんな姿だがそうだよ」


「おお、そうでしたか、あのオペラ様はお元気ですか?」


オペラ?


エリスの眉がピクリと動く。


「ああ、あいつは旅を終えたあと、この世界の人々を癒す旅にまた出かけた。それから連絡はとっていない」


「あの…オペラさんって?」

僕はおずおずと聞いてみた。


「ああ、10年前の私たちのパーティーの1人だ。役割的には未来と同じ回復職だったな」


「え、私とキャラが被る」

未来があせる。


「心配するな、オペラは派手な見た目だったからお前とはキャラが被ることはない」


「それはそれでなんかむかつく」


「めんどくさいやつだのぅ」


「あの、オペラ様を最近見かけたと妻が言うんですよ」


「何だと、それは吉報だな。どこで見かけたのだ?」


「はい、ここから先にある村にむかっていくのを見ました。あの派手さは間違いないです」


「そんなに派手なの?」


「ああ、驚くぞ」


「なんだか楽しみだな、その人にあってみたくなったぜ。行こうぜあねさん」

ヒデリがわくわくする。


「そうだな、行ってみるか」


「未来と福原、ロミアとカエデはここに残ってろ。この家族を守ってくれ」


「まかせろ」


「わかったわ」


そして、僕とエリスさんとヒデリの3人で次の村に向かった。

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