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パーティー全滅の危機にあの人が現れた件

第246話


「ロミアちゃんの意識はまだ戻らないですか?」

腹部に包帯をぐるぐる巻きになっているカエデが福原の肩を借りながら聞いてくる


「ちょっとカエデ、まだ無理しないで」


「ロミアちゃんはまだ、目を覚まさないよ。でも生きてる」


「エリスさんはどうなんだ」


「さっきから激痛に苦しんでいるわ、あの幼女状態から皇女の力を無理やり破って大人に戻ってさらにあんな力を使ったからその反発が全身に襲ってるみたい」


「フレイルの話だと、僕が力を供給してないとヤバイらしい」


「そうはいっても徹だって力が…」


「ああ、何とか行けそうだ。サンダードラゴンが力を貸してくれている」


「そうか、俺たちどうなっちまうんだ」


「わからない、でもエリスさんはロミアをまた殺そうとするかもしれない」


「私が行けないんです、油断して魔物にやられたから」


「いや、あの魔物は強かったよ」


「最初の一撃を食らう前に本気で行ってれば勝てたはずです」


「わかったからあなたも寝てなさい」


僕たちは今僕が出したテントの中で療養している


「しかし、未来のような回復役とは別に薬とかもちゃんと用意するべきだったな、ずっと魔法頼りだった…」


「確かにそうね、こんな時魔法だけではどうにもならないわよね」


福原はテントの外で見張りをしている。


「俺はこういうときなんもできねぇからな」


「そんなことないって、ぐうっ」


「徹どおしたの」


「な、なんだ強力な力が迫ってきている」


「こ、こんな時に」

僕はテントから出る。


するとものすごい発光とともに時空が開く


「や、やばい」


時空から女の人が出てきた


「お、皇女様」


「お久しぶりね、徹様」


「な、護衛も付けずに何やってるんですか!!」


「これはワープだから、それよりエリスは」


「あ、中で苦しんでいます」


「そうですか」


テントに皇女が入る


「ええ、皇女様」


「お久しぶり、未来さん」


皇女はエリスを見る


エリスの身体からは黒い紋章のようなものが浮き出ている。


「フレイル」


(は、はい皇女様)


「ドラゴンモードを使ったのね、エリスは」


(はい、かなりの倍率を無理やり発動させました)


「そう、これは私のせいだわ、私が幼女にしたから」


「でも、幼女にしたのは理由があるんですよね」


「するどいわね、徹様」


「この子は力が普通の人間とは違うのよ…力が常に増幅してるの。だから大人の状態で力を使い続けるといずれその力が…だからそれを制御するために私の魔法で幼女にしたんだけど、でも最近力がさらに上がっているわ、私の魔法も破ってしまうんだから」


「エリスさんの力を抑えたのは別の…力を抑えるためなんじゃないですか?」


「別の力?徹何いってるの?」


「さすがね、徹様。でもそれは言わないであげて」


「あ、すいません」


「とりあえず、私の力をエリスに流し混んで、徹様が言っている力を制御するわ、悪いけど少し出ててもらえるかしら」


「は、はい」

僕たちはテントから出る。


「徹…別の力って」


「ああ、前にもそんな話があったけど。エリスさんにはロミアと同じ…魔族の力が流れてる…」


「えっ、それって」


「理由はわからない。だから僕たちだけの秘密にしてくれないか」


「わ、わかったわ」


皇女がテントから出てくる。


「ふぅ、とりあえず終わったわ。あとは時間が立てば目を覚ますでしょう」


「それとあの魔族の子」


僕たちはびくりとした


「あの子にも(エリスから出た)力を与えたから時期に目を覚ますわ」


「あ、あなたがあのラングレンの皇女様なんですね」


「あら、くの一さん」


「はい、ハヤテ様の弟子のカエデと言います」


「傷が深そうね」


カエデの腹部はまた赤く染まってきている。

傷口が開いたのだろうか


「はい、私のせいでこんなことになってしまいました」


「気に止むことはないわ、あなたの傷も治してあげたいけど、私も力をかなり使ってしまったわ、未来さん」


「は、はい、ヒールの魔法を定期的に彼女の患部に使って徐々に傷口を回復させてあげて」


「は、はい」


「まぁ、しばらくは安静が一番だけど」


「私がハイレベルの回復魔法が使えれば…」


「あなたが使ってるヒールはかなり強い魔法よ、でも一回では治らないくらいにはひどいケガって言うことよ」


「皇女様…」


「あ、それと魔法や力を回復する薬を持ってきたわ、なんかあったときは使って」


「これって皇女様が作ったんですか?」


「そうよ、徹様。あなた大分力を消費してるから、このモリモリ君を飲んでみて」


「ね、ネーミングが」

とりあえず僕は恐る恐る飲んでみる。


「お、おおお。すごい力がみなぎる」

…僕は前屈みになる


「あらら若いわね」


「どうしたの?」

未来が不思議がる。


「いや、何でもありません」


僕はしばらく前屈みでいた。


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