村の人々を弔う件
第201話
「さて、魔物はすべて倒し終えたな」
「なんとか倒せたと思います」
「そうですね、もう魔物の匂いはしません」
「そうか、しかし酷いものだな」
エリスは辺りを見回す。
「ほんとだな。こんなにボロボロになっちまってよ」
人の亡骸と思えるものもある。
「徹、マッスル。こないだと同じようにしてくれぬか」
「わかった」
「はい」
福原は穴を堀始めた。
「私も手伝うわ」
未来が言う。
僕はスコップと墓標を魔法で出す。
福原と未来が穴をほり、カエデとヒデリは遺品を集める。
「よし、もうよいじゃろう」
穴に、遺品と遺体を丁寧に置く、その上から土を被せていく
そして、上に墓標を置く。
僕は花も出して添えた。
みんなで、黙祷をする。
「よし、では次の目的地にむかうぞ」
「はい、次はどこに?」
「ヒデリ、お主、地図をスキャンしただろう、道案内を頼む」
「おう、あたいにまかせな」
「ちょっと、エリスさん。地図覚えたんじゃないの?」
「あ?忘れたわ、あんなもの」
「偉そうに言うな」
「まぁまぁ、ヒデリさん。よろしく」
「徹さん、最中もよろしく」
「私も同じもの食べたいです」
「はいはい」
僕はカエデとロミアに最中を渡す。
そして、僕たちはヒデリさんを先頭に歩き始めた。
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