異世界に飛ばされたようだが思ったより驚かなかった件
第2話
僕たちは光に吸い込まれた。
(これは間違いない、異世界召喚だ)
僕はワクワクしていた。
ドサドサ、僕たちは乱暴に光から飛び出して地面に落ちた。
「いたた、ここはどこだろう」
僕は辺りを見回す。
「なんなんだよ、どこだよここ?なんだ携帯も圏外だぞ」
福原がどなりちらす。
なんだ、福原も来たのか。最悪だ。
「うるさいわね、とりあえず今は落ち着いて現状を把握することが大事よ」
未来はこんなときも落ち着いている。
いや、どこか顔は不安そうだ。
「あの」
とりあえず、口をはさんでみた。
「これさ、多分異世界に飛ばされたんだと思うよ。だから携帯も使えないし、場所もわからないんだよ」
僕はスラスラと捲し立てる。
「お前なぁ、お前のオタク妄想なんかききたくねぇんだよ。ふざけたこと言ってるとほんとにしめるぞ」
ガサガサ、後ろの林から音が聞こえた。
一気に三人に緊張感が走る。
大丈夫だ、異世界召喚ならチート能力が付与されているはずだ。とりあえずメルルンの魔法でも唱えてみるか?
「ああ、いたいた。あれ?三人じゃな。姫からは一人と聞いていたんだが」
林から現れたのは金髪のロングヘアーの‥ナイスバディのお姉さんだ。
「すげぇ」
福原はお姉さんの胸をみて鼻をのばしていた。このすけべめ。
僕はそれよりもお姉さんの格好が気になった。よくゲームとかである西洋の鎧?のようなものとマントが見えた。
やっぱりここは異世界だ。僕の目はキラキラしていた。
すると僕の脇腹に痛みが走った。
「徹、なににやけてるのよ」
未来が睨みつけてきた。
「えっと、君たち。そろそろよいか?」
お姉さんが声をかけた。
「まずは、自己紹介といこうか。私はエリス。エリス・クロード。この王国の近衛騎士団長をやってるものじゃ。突然のことで驚いていると思うけど君たちにはこの王国を守ってもらいたいんだ」
キター。やっぱり僕は選ばれた存在だ。福原が一緒なのは不本意だけど。
「わかりました、まずはその王国のお城にいけばいいんですね」
「おい、なに勝手に話すすめてんだ」
「ほう、君は話が早くていいのぅ」
エリスさんはにこりと笑った。やっぱり美人だ。三次元も悪くない。
僕たちはエリスさんの後に続いて歩いていくことになった。
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