メーメーの村についた件
第161話
「ここがメーメーの村ですか」
「そのはずじゃが、人も魔物の気配もしないな」
この流れ、福原がまた何か見つけてくるんじゃないか…
「おい、見ろよ」
やっぱり
「また、何か見つけたのか?」
「ああ、これって井戸じゃねぇか」
「本当だ、井戸ってよく、ゲームとかだと洞窟に繋がったりしてるんだよな」
僕がポツリと言う。
「面白そうじゃねぇか!!行こうぜ、徹」
「イヤイヤ、ゲームの話だから」
福原は僕を脇に抱えるとそのまま井戸にダイブした。
「あれ?ふたりはどこにいったの?」
「あそこに入っていきました」
ロミアが井戸を指す。
「もう、また単独行動して」
「よいではないか、私は休憩したかったし」
すでにマットを引いて自分のゴロゴロスペースをエリスが作っていた。
「まぁまぁ、魔物の匂いもしませんし私たちも休みましょうよ、ほらどら焼あげまふから」
「私も行く」
「え、珍しいですね」
「だって、回復魔法が使える人がいないと万が一の時困るでしょ」
「でも、この井戸かなり深いですよ」
「えっ…」
カエデは未来の腰にヒモをまく。
「では、ヒモは私が持っているので、いってらっしゃいです」
「え、えっと…やっぱり待とうかな」
「女に二言はないですよ、さあ」
「ちょ、それをいうなら男に」
カエデは未来を井戸に放り投げる。
「うぎゃぁぁぁぁぁぁぁ」
「おい、福原なんか今、魔物の鳴き声がしなかったか?」
「ああ、聞こえた気がする」
やっぱりこの井戸の下には道があった。
僕たちは先に進んでいたところだった。
何かがもうスピードで近づいてくる。
「誰が魔物じゃあ」
未来の飛びゲリが僕にクリーンヒットした。
「あいかわらず、仲がいいなぁ、でも当たりどころが悪かったみたいだぞ」
僕は口から血を吐いてピクピクと失神していた。
「ぎゃぁぁぁ、どうしよう」
「いや、回復してやれよ」
久しぶりに3人の冒険が始まる。
お読みいただいてありがとうございます。ブックマークや、評価いただけるとうれしいです。




