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主人公の番です
「お前が魔王の娘だということを忘れておったわ」
「えー、私いけませんでしたか」
涙目で訴える。
「ロミアちゃん、あんなに強いとは私びっくりしましたよ」
「もう、お前が魔王倒せばいいんじゃね」
「エリス様~」
ロミアは半泣き状態だ。
「まぁ、次は僕が戦いますよ」
「そうしてくれ、もう誰が戦っても目立たん」
「私のせいですか~」
カエデがロミアの頭を撫でている。
「よし、着いたぞ」
「あれ?」
「あれ?」
未来が立っていた。
「遅いわよ、グレミーが居眠りしてる間に逃げてきたわ」
「あやつ、ほんとに間抜けだな」
「で、あのそこに転がってるのは」
「なんかこの階を守る者だとか言ってたけど、私イライラしててぶちのめしてやったわ」
えぇー
「ぼ、僕の出番が」
「へへん、どんなもんよ」
未来は得意気にしている。
「徹は出番がなくて、未来は戦闘シーンカットか…ふたりともやっぱり地味じゃな」
エリスがポツリと言った。
「さよか」
ふたりの声がハモった…
主人公=徹




