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属国日本  作者: 豊崎 信彦
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アメリカの没落

 2021年1月20日

自国第一主義の支持者に支えられ、ジェームス大統領の二期目が始まった。

20の倍数の年に選出された“テカムセの呪い”を受ける大統領としての船出でもあった。 


ジェームス大統領の二期目が幕を上げると、その(しもべ)たる白人至上主義達が更に勢いづき、自分たちの蛮行行為に正義のお墨付きをもらったかのように、蛮行をエスカレートさせていった。


ほぼ毎日のようにアメリカ国内で、有色人種やイスラム教徒をターゲットにした無差別で悲惨な殺戮が起こっていた。

警察はおろか、司法省も含めた政府機関内でも差別主義が頭をもたげ始め、一段と差別という怪物の姿が現れてきていた。


 非白人の人々がそんな仕打ちにひたすら耐えている訳は無かった。

非白人の心深くに刻まれた傷を覆う為に、白人たちに対する暴力と殺戮の復讐が日を追うごとに増えていった。

その対象はどちらも、男、女、大人、子どもに関係なく… 普通の市民、警察、政府機関に関係なく…


互いの復讐はエスカレートし、白人対非白人の内乱状態の様相を呈し始めていた。


その混乱に乗じて、アメリカに仕返しを企てる組織が、テロ攻撃を仕掛けようと入り込み始めた。


9.11以来の大規模テロ実行情報を入手したアメリカ政府は、全ての州に非常事態宣言を出し、テロ警戒レベルを最大限に引き上げた。

さらに国内の警戒警備を強固にする為、日本や韓国、ヨーロッパの駐留アメリカ軍を尽くアメリカ本国に呼び戻し始めた。



 アメリカ国内が混乱し始めた同じ頃、イスラエルとアラブ連が第五次中東戦争に突入した。

イスラエル諜報機関モサドのスパイだったコードネーム“アシモフ”が裏切り、イラン、イラク、シリアなどの中東諸国の潜入スパイリストを渡した為に、イスラエルの目と耳が失われてしまったのが発端だった。



 アメリカは最友好国イスラエルを守護する為、第五艦隊、第七艦隊を送り込んだ。

一気にカタをつける為に…


しかし思惑は外れ、アメリカは国内の混乱と中東情勢の悪化により、世界での影響力が大きく低下し始め、没落の坂を凄い勢いで転落始めた。










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