コネクター
少年Aこと阿利を探して、教室へとたどり着いた。
そこで俺は次元の飛んだような話を耳にした。
「阿利君…あなたコネクターよね?」
阿利はコクりと頷く。
「私の回数を使って助けたい人がいるの。
協力してもらえないかしら?」
このときの俺は何も分からず無知で教室のドアに隠れるしかできなかった。
「いいけどよぉ~天葵さんあんた今自分の回数知って言ってるのかぁ??」
若干挑発気味で天葵さんの頭上を指した。
「い、いいえ!知らないわ!だったらなんだって言うのよ!」
「悪いことは言わねぇけどよぉ。天葵さん。あんた自身も回数が少ないんだぜ??それを聞いても助けたい奴が居るってのかよ?」
天葵さんはなんの迷いもなくコクりと頷いた。
「わーったよ。明日その相手と天葵さんで放課後ここに集合で。そっから場所は移動すっから。」
話の一部始終を聞いていたが何がなんだか分からなかった。
この回数を別ける事と阿利とは何が関係してるのだろうか。
また、どうやったら阿利を使って谷原さんを助けられるのだろうか。
そんな疑問を持ちながら廊下で考えていると
「お!榛原っち!もしや聞かれちゃってたぁ~??」
ストレートに言われてしまいしもどもどろになってしまい、口もごんでしまった。
「んふぅ~やっぱ聞かれちゃってたかぁ~
そのうち榛ちゃんには詳しいこと説明するわ!」
と言って颯爽と帰っていった。
ふぅ~と胸を撫で下ろしていると、後ろから電話で喋っているような声が聞こえた。
「うん。大丈夫みたい。明日なんとかなるから…」
詳しく聞くのもプライバシー的にどうなのかと思いそこから立ち退く事にした。
部室に行ってから部長に叱られたのは言うまでもない。