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強さと弱さと優しさと  作者: がーや
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ボランティア同好会

「君、人に優しくした事あんまりないでしょ?

多分君は周りの誰よりも長生きすると思うよ」

意味が分からなかった。廻音(りんね)さんと一緒にボランティア同好会に行って最初に部長に言われたセリフだった。

全く理解できなかったので

「どういう事なんですか?」

と尋ねた。

「私は、人があとどれくらい親切に優しくできるかが分かるんだよ」

余計に分からなくなった。何か現実にいる気がしなかった。何かのアニメの見すぎだったり…とかもしかして厨二病的な何かかと思った。

「あはっもしかして君今厨二病って思ったでしょ?」

とショートカットが似合って落ち着いている部長が覗き込んできた。

心を読まれてて若干恥ずかしかった。

「私は本当に後できる優しさの回数が分かるんだよ。君は『優しい人は早くして亡くなってしまう』って言う言葉を知っているかい?」

心にグサッと槍が刺さったかのような感覚に陥った。何故部長がこの言葉を知っているのか。

素直に聞いてみるか。

「なんでその言葉を知ってるんですか?!」

「実は私の祖母が私に話してくれた言葉なんだよ。」

断定的だが祖父の葬式の時に話したあのおばあさんは部長の祖母なんではないかと思った。

「君はこの言葉を本当だと思うかい?」

と挑戦的な目で俺を見てきた。

俺はそんなことないとないと思っているから

「人は寿命で生きる年月が決まってるはずじゃないんですか?」

と聞いた。実際にそうだと思っている。人は母体の中に宿された時から寿命が決まってる。と思っていた。

「あっはっは!そうなんだよ!人には寿命があって人以外の生き物とかも寿命が決まってるんだ。その寿命は人や動物の種類などで違うけどね」

やっぱり『優しい人は早くして亡くなってしまう』って言う言葉は嘘なんじゃないか!と思った。

「けど、それは表向きでの話だとしたらどう思う?本当は人には優しさの回数が決まっててその優しさの回数が0になったら死んでしまうだとしたら私の祖母が言ったことは確実性を増すよね?」

そんなのただの当て付けじゃないか。と思って聞き流す感じで聞いていた。

「まあ、今日はこれくらいでおしゃべりはやめておくよ!遅くなったけどようこそ!部長一人のボランティア同好会へ!」



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