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チート戦線、異常あり。  作者: いちてる
6章 黒白の悪魔
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閑話 魂のありか

時雨君の話……ではなく舞台背景の話です。

更新遅れたくせに話が進まないなんて何事かですが、どうしてもこれはやっておかないといけません。重要度で言えば『時間』『運命』……『物語』並みに重要です。

そして宣言しておきます。

ポケモンルビサファリメイクが発売されたらしばらく更新機関が空きます。

今回あいた理由はパワプロしてました。


おまけもあるよ。

 神薙信一という存在から誑かされ数週間がたった。


 あいつの言う通りおれは強くなった。


 今ならコロシアイの時にいた白仮面全員を足蹴に出来るだろう。


 何より驚いたのが超者ランクにおれがランクインしていたことだ。


 しかも170位という圧倒的強者。


 もちろん強くなることに何ら不満はないし、ここまで強くしてもらっただけでおれはあの人に感謝してもしきれないのだが、一つだけ思うことがある。


 あの人一体何者だ。


 人にものを教えるにはその三倍理解していないといけないと聞く。


 あの人は強さを理解しそれを最適化しおれに教えた。


 つまりは今のおれの最低でも三倍は強い。


 しかも強くなればなるほどさらに差が離れているのを感じるのだ。


 それだけじゃない。


 多分なんでも知っている。



 これはおれがあの人から鍛えてもらった時のこと



 いつもの通り一度殺され、生き返される。


『くっそ……あとちょっとだったのに』


 あの人は毎回武器になり得ない武器を使う。


 お気に入りはサッカーボールやテニスボール、機嫌がいい時は大人の玩具をよく使う。


 今日はその機嫌がいい時でローション容器を武器にして戦っていた。


 初めはふざけているのかと思ったが、そもそも武器はハンデと言われ仕方なく納得した。


『あとちょっと? あたってしまえば何の意味もない言葉だぜ』

『……』


 適度に厳しく


『とはいえ超悦者スタイリストのコツを大体理解したようだな。この調子ならあと一週間でマスターできるだろうぜ』


 適度に甘い。


『それに今日死んだのはこれが初めてだ。前は10秒に一回死んでいたのに今日は1時間も持った。褒めてやるぜ』


 加減をしまくっているのは理解している。


 しかしだ、しかしである。


『あの、神薙さん。ずっと気になっていたんですけど』

『どうした』

『死んだ人間って生き返っていいんですか?』

『いいに決まっているだろ?』


 さも当然のようにいうがおれには違和感がある。


『いいか、漫画や小説で死んだ人間は生き返らない設定があるのは、命の価値を知らない小童が真似しないように不可逆であるのを強調しているだけだ。R-15であるこの小説にそんな勘違いする読者は存在しない。俺はそう信じてる』


 毎回する訳の分からない言葉。


『納得しないか。それなら休憩がてら生き物が死んだらどうなるのか教えてやろうか?』

『はい』


 神薙さんは右手に青白い玉を出現させた。


『これは魂』

『…………』


 もう何も驚かない。


『すべての生き物は皆魂というのを持っている。これはOK?』

『はい』

『で、死ぬ=肉体が魂の器として成り立たなくなった時、これもOK?』

『大丈夫です』


 ここまでは。


『この後この魂がどうなるかだが、大きく分けて霊化、転生、昇華、共有、捕食、駐屯、崩壊の7つの行動をする』

『……』

『まずイメージしやすいのが霊化、簡単にいうと幽霊になる。これは流石に分かるだろ』


 前に神薙さんの側近の半分は幽霊だと聞いていたので幽霊に対する違和感はない。


『これは魂が本来の肉体ではなく他の何かにしがみ付く状態、土地なら地縛霊、人になら憑依。そういったのだ』

『はい』

『次は転生。これが最も多い魂の行動。お前の父母もこれになっている』

『………!』


 何で知っているのかはもう聞く必要が無いのは分かっているが、危うくそう言いかけた。


『これも分かりやすいだろう。魂が他の肉体に移る。未来だけではなく過去や異世界にもな』

『異世界……ですか?』

『そ、異世界。だが安心しろ。この小説内では異世界ファンタジーは起きないから』


 何をどう安心すればいいのか分からなかったが、いつもの通り流した。


『ほぼすべての魂が記憶をデリートして次の肉体に移る。お前も転生された存在なんだぜ』

『そうですか』

『その次は昇華。本当のこと言うと昇華という言葉は気に食わないんだがそれ以上に、言葉狩りはもっと気に食わないからこの昇華という言葉を使っている。ごくまれに魂が流転せず、上ることがある。そして別の存在に変化する。それが何なのか、お前は何となく分かるはずだぜ』


 ここはおれに答えをいえと言っているのだろう。


 少し考え


『神、ですか?』

『そ、神。まれに神になる。条件はまあいろいろあるんだが、次の話と若干被るから飛ばすぜ』


 おれの返事を待たずに神薙さんは話を進めた。


『共有と捕食。この二つは似たり寄ったりだが字で考えると何となくイメージがつくだろう。共有は魂を共有しともに高める。捕食は他の魂を糧にし自分のだけが強くなる。自らの魂の強化という効果はほとんど同じ、だがこの二つは当然ながらメリットデメリットがある。以前俺はシンボルについて説明したと思う。覚えているか?』


 おれは記憶を無理矢理呼び起こし


『あー。そういうことですか』


 シンボルは一人につき一つ。ただし例外がある。


『その例外が共有というわけですか?』

『その通りだ。ぶっちゃけた話共有のメリットはそこしかない。後はほぼ捕食が上位互換。共有は何かのはずみでリンクが切れたりすることがあるが、捕食にはそれが無い。シンボルが無い魂は必ず捕食される』

『……』

『そしてこれが、霊化や転生に密接な関係がある。なんで魂は転生すると思う?』


 おれなりの答えを見つけたが、あたっている自信……違う、当たっていないでほしいという願望で沈黙という選択を獲った。


『そのまま食べたら何の足しにもならないからだ。つまり何の価値もない魂ほど転生しやすい』


 何という事をいいだすんだ。


『そして逆に霊化すればもう転生出来ない。簡単いうと腐って喰えたものじゃなくなってしまう』

『…………』

『つまり転生させ徳や業をつませ、おいしくなった所で喰らう。ただし食べごろを逃してしまえば同じ神になってしまう。この按配でこの世界は成り立っている』

『唯一神じゃないんですね』

『ああ。お前が思っているより神の個体数は多いぜ』


 どれくらいいるのかは聞けなかった。


『因みに神同士も捕食や共有は可能だ。ただし共有は相手が弱かったら自身も弱体化するが』


 たしかにシンボルを抜きにすれば共有という選択をとるのはいないだろう。


 ただしシンボルを手にした俺にとって、捕食と共有は同列だと思えてしまう。


『駐屯はちょっと特殊。魂を一時的にとある場所においておく行為』

『はあ』

『で、これは例えなんだがお前皮なしで神経を雨風にさらすことができるか?』

『……むりですね』

『つまりはそういうことで、魂を素っ裸のまま放置する。するとどうなると思う?』

『さっき腐るって言ってませんでした?』

『ああ。大半は腐る。だが中には覚醒する魂がある。痛みに耐え抜いたその魂は、次に転生するとき、とてつもない徳やとんでもない業を持って産まれてくる。ぶっちゃけた話、俺が生まれたのはこっち経由』


 魂の強制的な選別というわけか。


『あえて隠していたがその場所の名前なんだと思う?』

『地獄……ですか?』

『イグザグトリー。その通りだぜ』


 酷い話だ。


『崩壊は……何となく分かるだろ。消えてなくなる。腐りきったら勝手にそうなる』

『……あの、最後に一つだけ』

『なんだ』

『何であなたはそんなこと知ってるんですか?』

『えー。今更そんなこと聞くか? どの作品にも必ずいるお助けキャラもしくは説明キャラで充分だろ』


 何言っているのかわからないので納得できない。


『神に知り合いがいるから。これなら満足か?』


 正直未だに納得なんてしていなかったが、これ以上の詮索は嫌そうだったのでやめることにした。


 多分それは一番正しい選択だったと思う。




 神薙さんの割と重要なギフト講座。


 無能な作者の描写不足を補うこのコーナー。

 今回は口映し(マウストゥマウス)と口盗め(リップリード)の違いだぜ。

 普通に『物語』と『法則』で全然違うんだが原理というか仕組みについてだ。

 この二つの能力の違いを説明するのにDSのゲームで例えるのが丁度いい。

 まず口盗めだが、これは他者のゲームカセットを奪い取る。

 ここでのゲームカセットはギフトの暗喩だ。

 次に口映しは、それと同じタイトルのゲームをダウンロードする。


 だから口映しはキスしてすぐに使いこなせるわけじゃない。

 一定以上ストーリーを進めないといけない。

 そしてある程度進めれば元の持ち主とデータが変わっているのは言うまでもないだろう。

 そのデータがどれくらい違うのかが嘉神一樹が使うギフトとホジャの人間が使うギフトと言うわけだ。


 最後にこの説明で、もう一つ重要なことがあるのだが、流石にそれをおまけコーナーで話すのは忍びない。

 ちゃんと本編で話をすると思うぜ。




 覚えていたらな。

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