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第7話 真相と覚悟(その2)

 冬祐は定睦にすべてを話した。

 自分はこの世界の人間ではないこと。

 “女王様”に翠を連れてくるように頼まれたこと。

 默網塚姉妹のこと。

 竹児たちと出会った時のこと。

 翠とケイタが見させられたサカユメのこと。

 翠のオーナーに会いにいったこと。

 そして、今の翠がどういう状況なのかということ。

 冬祐自身から見ても、あまりに荒唐無稽な内容ではあった。

 しかし、定睦は疑うような表情も見せず、ただ、黙って冬祐の話を聞き、時折“ううむ”とうなった。

 冬祐が話し終えた時、室内の空気ははっきりと重さを増していた。

 特に翠の状況を聞いたホーネットが全身にまとわせている怒気は、冬祐の目にも見えるようだった。

 定睦も、また、これまで一度も冬祐に見せたことのない――カンパーナの理事長室ですら見せなかったような――険しい表情を浮かべている。

 冬祐がおずおずと問い掛ける。

「信じて……もらえますか」

 定睦がコーヒーをすすって、冬祐を見る。

 そして、静かに口を開く。

「もちろんじゃ。一部のアンドロイドから“願いを叶える存在”のことは聞いておったしの」

 続けて、竹児が口を開く。

「で、次はオレの話だ。っていうか――」

 テーブル上の瑞行を見る。

「――どっちが話す。又聞きのオレより、瑞行さんからの方がいいと思うけど」

 瑞行が答える。

「私が話しましょう」

 単眼でぐるりと全員を見渡す。

「私が冬祐君や竹児君のように“鍾乳洞の主”――竹児君が“ババア”と呼び、冬祐君が“女王様”と呼び、妖精たちが“母上様”と呼んでいる存在と初めて会ったのは、今から二百年ほど前でした」

 その言葉に冬祐は“江戸時代?”と思うが、すぐにその認識を改める。

 自分と竹児が別の世界から来たことを思えば、瑞行もさらに異なる世界から来たことは想像に難くない。

 二百年前が江戸時代なのは冬祐の世界の話であって、瑞行の世界も同じとは限らないのだ。

 瑞行が続ける。

 これまで自身が体験してきたことを。

 そして、知ったことを。

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