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第5話 仲間たち(その8)

 “ケイタのオーナー”は、十二歳の時に両親が別れた。

 オーナーを引き取ったのは父親だったが、仕事で家にいることは滅多になかった。

 そこで、娘のために家族となるアンドロイドを買った。

 それがケイタだった。

 “男の子”モデルを選んだ理由は、オーナーが母親と一緒に暮らしていた頃から弟を欲しがっていたからという理由だった。

 ケイタは必死に家族として、そして、弟としての役割を務めたがオーナーの寂しさを埋めることはできなかった。

 オーナーは悪い連中とつきあうようになり、やがて、家に帰ってこなくなった。

 仕事が多忙の父親に代わって、ケイタが行方不明届を出した。

 そして、手掛かりがないまま三週間が過ぎた時、ケイタ宛てにメッセージが届いた。

 衰弱しきった声で、ケイタに助けを求めるオーナーからの音声メッセージだった。

 ケイタは逆探して警察へ通報した。

 オーナーは繁華街の一画で、複数の少女たちとともに監禁されていた。

 駆けつけた警察によって保護されたものの、肉体的にも精神的にも入院加療が必要な状態だった。

 誰もいないリビングで、ケイタはオーナーの帰りを待ち続けた。

 そして、考えた。

 自分が人間じゃなかったから、オーナーの寂しさを埋めることができなかった。

 自分が人間じゃなかったから、オーナーは悪い連中によって精神と肉体に傷を負った。

 ケイタは自分を責めた。

 自分が人間じゃなかったから。

 自分が人間だったなら。

 そして、考えた。

 どうすれば、自分は人間になれるのだろうか。

 接続したネットの中で、アンドロイドを人間にする“女神”の存在を知った。

 オーナーを助けたい、オーナーに幸せになってもらいたい。

 その望みを叶えるために、自分は人間になりたい。

 そう考えて、ケイタは旅に出ることを決めた。

 その時、玄関の扉が開いた。

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