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第5話 仲間たち(その6)

 そこは、一辺が一メートルほどの柱が何本も林立している部屋だった。

 これまで通り、室内を見渡してヒメも“単眼スライム”もいないことを確かめた冬祐だが、しかし、目の前の柱に違和感を覚えて顔を寄せる。

「冬祐様?」

「どうした?」

 声を掛ける翠と竹児に、柱の中に目を凝らせたまま答える。

「中になにか浮いてる」

 それは柱というよりも、水族館の展示水槽に近かった。

 液体が満たされた柱の中で、なにかがゆらゆらと揺れている。

 中に入っているものと目が合った。

 それは年老いた女だった。

 全身を火傷のようなあざに覆われた老女が、上下から伸びる数本のケーブルにつながれている。

 そのケーブルが発光するのに合わせて、老女は苦悶の表情を浮かべて身を捩る。

「こっちの柱にもだ。誰か入ってる」

「こっちもです」

 竹児と翠も他の柱を覗き込んで声を上げる。

 その時――。

「なにか、来ます」

 不意に上がったケイタの声に、冬祐、竹児、翠、そして、ナビ子が一斉に目線を向ける。

 向かってきているのは、冬祐にとっては見覚えのある巨大なタコ。

 体表色をまだらに変化させて、ずるずると猛烈な速度で向かってくるその様子は殺気をまとっているようにも見える。

 同じことを感じたらしい竹児が声を上げる。

「よくわかんねえが、なんかやべえ。逃げるぞ」

 竹児が扉へと走る。

 そして、開いた扉へと竹児、ナビ子、ケイタの順で駆け込む。

「冬祐様、早くっ」

 扉の闇から半身を伸ばした翠の声に急かされ、最後に冬祐が飛び込む。

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