表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

1/87

イントロダクション 冬祐十二歳、由胡十歳

冬祐とうすけも早く」

 垂水冬祐の前ですべてを脱ぎ捨てた芦川由胡(ゆこ)が、固い笑みで促す。

 しかし、冬祐はその言葉に従うことができず、無言で背を向けて部屋を飛び出す。

 そして、そのまま自分の家まで全速力で走った。

 いや、逃げた。

 こうして、冬祐にとって小学時代最後の夏休みが終わった。

 そして、二学期になった。

 学校にも通学路にも、由胡の姿はなかった。

 母の話では、家庭の事情で遠くの施設に引き取られていったというが、詳しい事情はこどもの冬祐にはわからないし、わかろうとも思わなかった。

 冬祐は、最後の日に見た由胡の硬い表情と裸身、そして、そこから逃げ出した自分自身に罪悪感を覚えていた。

 それゆえに、一刻も早く由胡のことを忘れたかったのだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ