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エマと魔法使いのレオン 〜魔力を与えられた少女〜  作者: 希羽
第四章 ヴァルディア

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85. 魅了

 Bブロック、Cブロックと次々と行われたバトルロワイヤルが終わり、観客たちはその熱気を引きずりながら、次のFブロックに注目していた。


「本日の試合は、Fブロック! そして注目の選手は、魔法連盟のエレン選手! 実力派魔法使い、誰もが注目する存在だ!」


 実況席のジャックの声が響く。続けて、興奮した声がさらに高まる。


「そして、続いて登場するのは、謎の美女、ルナだ! これまで見せたことのない戦い方が期待されている、注目の新人選手だ!」


 観客席からは、エマを含め、多くの声が飛び交う。


「頑張れ、ルナー!」

「ルナ、かっこいいー!」


 応援の声に混じって、男性たちの熱い声が目立ち、ルナに注がれる視線がその魅力を物語っていた。


 ルナは、闘技場に足を踏み入れると、冷静にその場に立ち、周囲を見回した。普段のルナの姿からは想像できないほど、凛とした姿勢を保っている。


 そして、ついに試合が始まった。激しい戦闘の中で、選手たちは力を尽くし、魔法を駆使して戦う。しかし、ルナは全く動かない。まるで、戦いに参加する気もないかのように、その場に立ち尽くしていた。


 数分が経過した後、複数の男性選手たちが一斉にルナを取り囲んだ。その様子を見た実況も声を上げる。


「おっと、これはどうしたことだ! ルナ選手、ついに囲まれてしまった! しかし、この状況、何かが起きそうだぞ!」


 ルナはゆっくりと視線を上げ、取り囲む男性選手たちに冷たく言った。


「私はこの大会で優勝したいの。あなたたち、さっさとおとなしく自滅しなさい」


 その瞬間、男性選手たちの顔が急に歪み、言葉に従うように次々と倒れ込み始めた。観客席は一瞬、沈黙した後、驚きの声が上がる。


「なんということだ! なんて強力な魅了魔法だ! 私も君にメロメロだー!」


 実況のジャックも驚きと興奮を隠せず、声を震わせて叫ぶ。


 その様子を見ていたエマは、心の中で呟いた。


(ルイが男を魅了してる……)


 その気持ちは複雑で、何とも言えない感情が込み上げてくる。


 しかし、激しい戦闘は続き、選手たちがルナを再び狙って動き出した。周囲の敵たちが一斉にルナに向かって襲い掛かる中、ルナは冷静にその場に立ったまま、まったく動こうとしない。その姿勢には、何か意味があるように見える。


「おっと! これは予想外の展開! ルナ選手、どうする!?」


 そして、敵の一人がルナに迫ると、ルナは突然、足元を素早く動かし、そのまま相手の胸を蹴り飛ばす。相手は反応する間もなく吹き飛ばされ、倒れた。


 次に、別の選手がルナに腕を伸ばすと、ルナはその腕を力強くつかんで、回転しながら投げ飛ばした。


「なんと! 魔法を使わずに、あんなに簡単に相手を倒してしまった! ルナ選手、肉体的にも強い! 美しい!」


 実況は度肝を抜かれ、観客席もどよめきの声をあげた。


 エマは、心の中で思わず呟く。


(もう、めちゃくちゃじゃん……)


 その後、戦いが続き、やがて残るのはルナとエレンの二人だけになった。観客席の興奮はピークに達し、息を呑んでその戦いを見守っている。


 エレンは、魔法の杖を高く掲げ、ルナに向かって鋭い炎の魔法を放った。その炎は猛然とルナに迫る。


「へえ、やるわね」


 ルナは冷静に杖を構え、闘志を燃やす。その瞬間、エレンの炎と、ルナの光の魔法が空中で激しくぶつかり合い、周囲を震わせた。


「うおおお! 互角だ! 炎と光、すごいぶつかり合いだ!」


 その戦いの中で、ルナは余裕を見せ、さらに魔力を込める。エレンの炎を押し返すかのように、ルナの光の魔法が圧倒的な力で炎を飲み込んでいく。


「これで終わりね」


 ルナの光の魔法が一気にエレンに直撃し、彼は吹き飛ばされた。エレンは地面に倒れ、動かなくなった。


「勝者、ルナ! 見事な戦いだ!」


 実況が叫び、観客席は大歓声で包まれた。ルナは勝者として、ゆっくりと立ち上がり、観客に向かって微笑んだ。

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