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エマと魔法使いのレオン 〜魔力を与えられた少女〜  作者: 希羽
第三章 グレイシャルム

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71. 仲間

 エマは驚きの表情でリーナを見つめた。


「リーナもフロスト・ソルヴィールが狙いだったの……?」


 リーナは険しい顔を崩さず、冷たい声で返した。


「ええ。だけど、私たちが何年かけても手に入れられなかったものを、あなたたちはたった半日で手に入れた。あなたたち一体何者なの?」


 その言葉にエマが返答に詰まっていると、ルイが前に出た。


「俺たちはただの学生だ。リーナこそ何者なんだ?」


 リーナは目を細め、険しい表情を浮かべた。


「ふざけないで! その魔力量、ただの学生じゃないわ! それに、もし本当にあなたたちがただの学生なのであれば、フロスト・ソルヴィールを私たちに譲りなさい!」


 ルイは冷静に答えた。


「それはできない」

「ならば奪うまで……!」


 リーナは怒りをあらわにし、杖を構えた。リーナの仲間たちも動きを見せる。しかし、エマは一歩前に出て必死に叫んだ。


「待って、リーナ! あなたが悪い人じゃないっていうのはすごくよく分かってるの! だから、理由を聞かせて! どうしてフロスト・ソルヴィールが必要なの?」


 一瞬、リーナの目に迷いが見えたが、すぐに顔をそむけた。


「言えない……」


 ルイはリーナを鋭く見つめ、静かに問いかけた。


「お前、魔法連盟の人間ではないのか?」


 リーナはその言葉に鼻で笑った。


「そんなわけないでしょ」


 次の瞬間、リーナが呪文を唱え、仲間たちも一斉に攻撃を仕掛けてきた。火の弾、氷の矢、石の槍――さまざまな魔法がルイとエマを襲う。しかし、ルイは片手を上げ、防御魔法を展開し、全ての攻撃を跳ね返した。


「リーナ、分かっているだろう? 俺には勝てないことを」


 ルイの冷静な言葉に、リーナは悔しそうに唇を噛みしめた。だが、突然、リーナの目がエマに向けられた。


「ならば……!」


 リーナはエマに杖を向け、素早く呪文を唱えた。


「オベディレンス!」


 エマの動きをコントロールする魔法が発動され、リーナは鋭く命じた。


「エマ、そこからルイを攻撃して、フロスト・ソルヴィールをこちらへ渡しなさい!」


 ルイは目を見開き、少し焦りの色を見せた。


「くそっ……エマ!」


 しかし、エマはきょとんとした表情を浮かべ、まったく動じる気配がない。


「え? 何?」


 その様子に、リーナは驚愕の声をあげた。


「どうして……!? もう一度……!」


 リーナは再び呪文を唱えたが、結果は同じだった。エマには全く効いていない。リーナは目を見開き、焦りの色を濃くした。


「どうして……!」


 エマはリーナをじっと見つめ、優しい声で言った。


「リーナ、お願い。一度話し合おう。私たち、一緒に旅をした仲間じゃない」


 その言葉に、リーナの表情が微かに揺らいだ。彼女は唇を噛みしめながらも杖を下ろす気配はない。

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