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エマと魔法使いのレオン 〜魔力を与えられた少女〜  作者: 希羽
第二章 マーレディア・アカデミー

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34. プレゼント

「エマ? ボーッとして、どうしたの?」


 エマがダイニングホールで考え事をしていると、ソフィアが話しかけてきた。


「あ、うん……ルイに何かプレゼントしたいなと思って」

「プレゼント?」

「うん。こっちに来てから色んな物もらったり、教えてもらったり、助けてもらったりして……何かあげたいんだけど、魔法道具とかは沢山もってるし、どうしようかなあって」

「……それなら良いアイデアがあるわ!」


 ソフィアが何かを閃いたようだった。


 そして翌日、エマはソフィアに言われた通り、ルミナス・カレッジの寮にある共有のキッチンに集合していた。


「じゃーん! これを作ってプレゼントすれば間違いないわ!」


 ソフィアが嬉しそうに見せてきた紙には『コルム・クッキーのレシピ』と書かれていた。


「コルム・クッキー?」

「そう! コルム・クッキーは、魔法界で大切な人に贈るプレゼントとして知られているから、きっと喜ぶわ!」

「そうなんだ! ありがとう!」

「教えてあげるから、とりあえず作ってみましょ!」

「うん!」


 こうして、エマはソフィアに教えてもらいながらコルム・クッキーを作ることにした。


 しばらくして、カラフルな魔法の粒が散りばめられたハート型のクッキーが完成した。


 「できたー!」エマは喜びの声を上げた。


「フフフッ。すごく良い感じね。このクッキーは、作り手の心がそのまま反映されるクッキーなの。きっとすごく美味しくできてるわ」

「私の心が……?」

「ええ、ルイくん、絶対喜ぶわ!」


 ソフィアは妙に満足げな笑顔を浮かべていたが、エマはそれに気づかず、自分の部屋に戻って早速クリスタルでルイに話しかけた。


「ルイー? 聞こえる〜?」

「おお。どうした?」

「あのね! 渡したいものがあるんだけど、どこかで会える?」

「今からそっちに行こうか?」

「うん! お願い!」


 そう言って、ルイはエマの部屋にワープしてきた。


「どうした?」

「いつものお礼にコルム・クッキー作ってみたの! きっと美味しくできてると思うから、食べてみて!」

「……コルム・クッキー?」


 エマはハート型のクッキーをルイに差し出した。ルイは少し驚きながらも、一口かじった。


「暖かくて優しい味だな。上手にできてるよ」

「よかった!」


 エマが笑顔を見せると、ルイはエマの頭にポンッと手をのせた。


「ありがとう」


 ルイが優しく微笑んでいたため、エマも嬉しそうにしていた。


 翌日、朝からソフィアと一緒に教室に向かっていると、ソフィアは何やらニヤニヤしながらエマに質問をしてきた。


「ルイくんにコルム・クッキーあげたの? どうだった!?」

「うん! すごい喜んでくれたみたい!」

「それでそれで?」

「え、それだけだけと?」


 ソフィアとエマが話していると、後ろからフィンがやってきた。


「コルム・クッキー!? エマ、誰にあげたんだ?」

「え、ルイだけど?」

「ルイかー! そうだよなあ……ルイなら仕方ない」

「どういうこと?」

「どういうことって……コルム・クッキーは、恋人とか好きな人に贈るクッキーだろ? まあルイとエマは幼馴染だもんなあ」

「え!?」


 エマがソフィアの方を見ると、ソフィアは嬉しそうにしながら逃げていった。


「ソフィアー! 聞いてないよー!」

「大切な人に贈るクッキーって言ったわよ〜! フフフッ!」


 エマの頬が真っ赤になったまま、教室へ向かう道はいつもよりも少しだけ騒がしかった。

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