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なろう系小説はもう飽きた? 私が書きたい本格ファンタジーの世界

作者: 倉木おかゆ

 よく燃えそうなタイトルですね。


 皆さんはじめまして、倉木おかゆです。


 まず、はじめに申し上げたいことは、このエッセイはいわゆる「なろう系小説」を批判するものではありません。


 それに、私はなろう系小説が嫌いな訳でもありません。何作か読んでいて、面白いと思うお気に入りの作品もあります。


 しかし、飽きたのだ……


 本屋には、なろう系の代表格でもある「異世界転生」と「異世界転移」の特設コーナーがあり。小説だけでなく、漫画の世界にもなろう系が席巻している昨今。


 このサイトのランキングには、なろう系小説だけがズラリと並んでいる。(小説家になろうのサイトなので当然のことではあるが……)


 その時、私は恋しくなった。


 昔、なろう系はおろかライトノベルすら存在しなかった時代。図書館や学校の図書室で借りて読んだ本格ファンタジー小説の数々を。


 なろう系小説が飽和して溢れかえる今だからこそ、本格ファンタジーを書きたい。いや、書かねばならん!(謎の使命感)


 だが、本格ファンタジーを書く前に、なぜかこのエッセイを書くに至ったのである。



〇 本格ファンタジーとは?


 私が書きたいと思う本格ファンタジーとは具体的に何だろう?


 それは、緻密に練られた重厚な世界観。


 ファンタジーの世界で、そこに住む人々の生活の息吹まで感じられるリアルな世界観である。


 これを聞いて「おいおい待てよ?」と思った方々もいるだろう。


 既にあるのだよ! なろう系にも!


 異世界転生と異世界転移が主流のなろう系小説にも、世界観の設定が秀逸な作品は数多く存在するのだ。そういう作品は得てして面白い。


 世界観だけなら本格ファンタジーじゃなくてもなろう系でいいじゃん?


 だが、断る!


 もう、なろう系は飽きたと言っただろう。



〇 本格ファンタジーを書くならハイファンタジーだろ?


 小説家になろうのファンタジーのジャンルには、ハイファンタジーとローファンタジーがある。


 この区分は、色々と面倒なのだが。


 私の中のハイファンタジーかローファンタジーの区分は、現地主人公であるか否かを重要視している。


 つまり、現代世界から転移・転生した異世界系のなろう小説は、ほぼローファンタジーというのが私の解釈だ。


 まあ、中に例外もあって…… 異世界から異世界に転移・転生したパターンなど一概に判別できない作品も多くある。


 それに、転移・転生してないハイファンタジー作品でも現代に通じる科学や技術を駆使する作品もある。


 今回は、ここでハイファンタジーとローファンタジーの区別について語るのはやめておこう。


 とりあえず、ローファンタジー。お前はダメだ。私の書きたい本格ファンタジーには該当しない!



〇 ハイファンタジーの罠


 じゃあ、ハイファンタジーの本格ファンタジー(ややこしい)を書くとするか!


 ここで「ちょっと待ちな!」と声がかかる。


 小説家になろうのハイファンタジーのランキング作品を見てみよう。


 「はずれスキルかと思ったらチートスキルでした!(てへ!)」「Sランクパーティーを追放されたけど実は超優秀でした!(てへ!)」「婚約破棄された悪役令嬢(てへですわ!)」


 違うッ! お前らは違うんだ! なろう系なんだッ! 俺の書きたい本格ファンタジーじゃないんだ!


 小説家になろうのハイファンタジーは、既に腰までどっぷりとなろう系に浸かっている。



〇 本格ファンタジーとは何ぞや?


 先ほど挙げた「スキル」がどうのこうのという作品。これは、本格ファンタジーに該当しないのか?


 そう聞かれれば、該当しない訳ではない。ただし、私の書きたい・・・・・・本格ファンタジーには該当しない。そう答えざるを得ない。


 これらのファンタジーのベースとなっているのは、ゲーム的な世界観が主流であり。私の書きたい本格ファンタジーは、どちらかといえば神話的な世界観なのだ。


 同じ剣と魔法のファンタジー世界でもベースの異なるものなのだ。(よく似ているけどね)



〇 人間ドラマを書きたいのだ


 私が書きたい本格ファンタジーでは、緻密なファンタジーの設定の中でもリアルに息づく人間ドラマをメインに書きたい。


 ここで「おいおい待てよ!」となるのは分かっている。


 いわゆる、なろう系小説にも人間ドラマは豊富にあるのだ。なろう系で面白い作品には、コミカルなものからシリアスなものまで人間ドラマがきちんと描かれている。


 ……知ってるよ。


 ここをメインにすることは、なろう系だろうと本格ファンタジーだろうと大差はない。


 ただ、ここで重要になってくるのが人間ドラマを生み出す世界観の設定なのだ。


 最初の方に戻ることになるが、世界観をしっかり練った上で人間ドラマを書きたいと思う。



〇 総括


 結局、私の書きたい本格ファンタジーとは何だったのか。最後に箇条書きにしてみよう。


 1 緻密に設定が練られた世界観。(ただしゲーム的な世界観ではない)


 2 ハイファンタジー(現地主人公)


 3 人間ドラマをしっかりと描く


 こんなところかな。まだ書いた事ないからよく分からんけど、こんなものじゃあないかな。



〇 最後に……


 ここまで読んでくださった方がいるかどうかは分からないが。最後までお付き合いありがとうございます。


 今回、私はなろう系に飽きたので本格ファンタジーと呼ばれる物を書こうと思い至った訳だが。


 ……たぶん書いても誰も読まんと思う。


 なぜ、なろう系がこれほどまでに席巻しているかといえば、みんなが好んで読むからである。


 私が、これから書こうと歩む道はいばらの道なのだ。


 書籍化とかしたい人は、素直になろう系を書いてください。


 

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― 新着の感想 ―
[良い点] いわゆるなろう系はよくジャンクフードに例えられますが、まさにその通りで『嫌いではないけど、今はお腹いっぱいなの』って思うときがしばしばですよね。そうなんです。飽きちゃうんです。分かります。…
[一言] 良くも悪くもみんなオリジナリティを疎かにしつつあるのがとにかくもったいない。 ここで「もう新しく発見できっこない」と言われそうだけど、一つに新しさへの追求をやめちゃったらそこまで。 もう一つ…
[良い点] 共感しました 頑張ってください [一言] 私のお気に入りで先生の求める物に当てはまりそうな作品です。 『創成魔法の再現者』 『退屈嫌いの封印術師』
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