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97、セミの一生~その他~
ふと。
カンカンと照りつける太陽、空は青く澄み渡り入道雲、そしてミンミン、ワシワシと蝉が鳴き続ける。
「セミの一生は短い」
よく聞く話だ。
セミは幼虫である7年間は土の中で過ごし、成虫になって外へ飛びだしたらおよそ7日で力尽きるそうだ。
成虫になって一週間・・・これが短いとよばれる所以だろう。
長く地中でその時を待ち、夏の世界で一週間ひたすら鳴き続ける。
これが儚さを感じさせるのだろう。
樹液を求めて飛び回り、オスは大きな声で鳴いてメスを必死に呼び寄せ、交尾をする。メスは産卵する。
やがて一週間、ポトリと道端に息絶える。そういうセミは、寿命を全うしたそう。
人が思う儚さとは・・・。
セミは鼻で笑っているかもしれない、ジジっと私の頭の上にオシッコをかけながら。
お前の尺度で測るなよと。
それより、お前はどうなんだい。
しっかり生きているかいと。
書いてみたくなりました。