88、天の川に思いを馳せて~妄想~
これって・・・。
台風一過、夜空にはミルキーウェイが煌めく。
年に一度、織姫と彦星が出合える日。
逢瀬。
いそいそと、織姫はおめかしに忙しい。
彦星は早々に天の川の渡瀬から、空舟をだし、竹の竿を用い愛おしい人へ逢いに行く。
一刻も早く会って、あんなことやこんなことをしたい。
溜まって何かが溜まって仕方ないのだ。
一年溜めこんだこの思い放出せねば。
彦星の竿持つ手に力がこもる。
「織姫ちゃんの為なら、エンヤコラ~」
激流の流れ星群もなんのその、彼はあっという間に織姫側の対岸へと辿り着いた。
「ひめ~、織姫やーい!」
彦星は愛する人の名を呼ぶ。
「ちょ、ちょ、ちょ待って~よ!」
織姫のつれない返事。
「彦星(俺)、もう我慢できましぇーん!」
「織姫が、まだ待ってて言っているでしようが!」
「あ」
「どうしたの?」
「汁が先・・・」
「何の?」
「言えない。言えないよ」
「あと5分ね」
「う、うん・・・がんばる・・・あ・あ・・ああ~」
彦星は股間を見た後、夜空を見上げます。
「いい星空だ」
賢者の時間のち、彦星きゅっと顔が引き締まります。そう、男はプラトニックだ。
「おまたせ~」
息を切らせ駆け寄る織姫に、
「全然、待ってないよ」
清々しくも憂いを帯びた表情をみせる彦星。
今日は七夕、すべての人の思いを込めて。
なんか、こうなっちゃうんだよなあ(笑)。