№28 荒野の決闘、早打ちジョニー対狂犬ビル~アクション~
ばきゅーん。
俺は腰のホルスターから相棒を抜き、0コンマ1秒の早業で、引き金を引く。
放たれた弾丸は正確無比、確実に狙った者に命中する。
ズキューンからのジャストミートっ!
「残念だったな、相手が悪かったな」
俺は熱を帯びた銃口に、息を吹きかけ、クールに決める。
俺はヤツに背を向け、あばよと右手をあげる。
(早打ちの俺を相手にしたばかりに、無駄な命を散らしたな)
「までぃぃぃっ!」
俺の背中で叫び声、
「・・・まさかな」
と、足が止まる。
「早打ち、ジョニー次に死ぬのはてめぇだ!」
狂犬ビルは喚き散らす。
「・・・って、おい」
「なんだあ」
俺は人差し指を立て、ヤツの眉間に示す。
「ん・・・んんんん?空いてる~」
「うん」
「よくも、よくも、よぐも~やっでぐれだな、このマッド・ドック・ビル様を!」
「分かった?じゃ、そろそろ」
「死ねるか!もう一丁・・・しょ・・・」
ズキューン!
俺は憐れなアイツ(ビル)に、別れ(トドメ)の一撃をお見舞いする。
「・・・・・・あ」
ビルにも分ったようだ、己が致命傷となる弾痕をその身体に刻んだことを・・・。
「おわりだ」
俺は両手を広げ、ナンセンスとポーズを決めた。
「3.2.1.0でしょうがっ!ルールはルールでしょうがっ!」
俺の手が恐怖で震える。
・・・奴は、ヤツは不死身かっ!
「いや、ゾンビみたいだぜ」
「なる~」
「待て待て~」
「あばよ~」
これより、俺はゾンビ鬼ごっこへ、まさに驚天動地だ。
ずきゅーん。