№19、ちぇんじセバスちゃん~異世界(恋愛)~
ちぇんじ。
豪華なシャンデリアに重厚なアンティークの家具、宰相の書斎に3人がいる。
サファイアは父であるティンクル国宰相アメジストに、兄であるエメラルドこと元使用人セバスとの結婚を訴えでていた。
「父様、兄様との結婚を認めてくださいっ!」
「兄様?こいつは、お前の使用人セバスではないか?」
「いいえ、この方は使用人のセバスなどではありません。生き別れの血の繋がってない兄、エメラルドなのです!」
「はあ?」
父アメジストは思わず、首を傾げ一言放った。
「身に覚えがなくて」
サファイアは目を血ばらせ、父に食ってかかる。
「ないな・・・何を馬鹿なことを、お前はそいつに騙されているんだ!」
「なんですって・・・お兄様っ!全然認めようとしない、憐れなお父様になにか言ってやって!」
突然振られたセバスことエメラルドは、おどおどと言った。
「お父さん!」
「誰が、お父さんじゃいっ!」
アメジストは激昂する。
「お父様のわからず屋っ!」
その時だった。サファイアの緑の瞳が光輝く。
父は、その瞳に吸い込まれるように、しばし凝視する。
「我に従え」
ぼそりとサファイアは言った。
「どっかで聞いたことのある台詞」
セバスはツッコミを入れる。
「あ・・・ああ、そうだったな!お前たちは血が繋がらない義理の兄妹・・・結婚にはなんの支障もない・・・実に喜ばしいことだ」
「やった!」
「なに、この豹変ぶり、マジフジ」
サファイアはもろ手をあげて喜ぶ。
「こくんぐらっちゅれいしょん!」
「よっしゃあ!」
「こんなんでいいの」
セバスは怒涛の展開に、さらにツッコミを入れる。
アメジストはうかれるサファイアを手で制す。
「しかしっ!我がジュエル家には、結婚を認めるしきたりとして、北の魔窟に住まうドラゴンの卵をとってくるならわしがあるのだ!」
「やりますっ!」
「即決だなっ!」
こうして、なんちゃって義理の兄妹、サファイアとエメラルドは冒険の旅へと出発するのであった。
・・・おもしろければ連載します・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・なんちって(笑)、続きはもしかしたらあるかも~ないかも~。
セバスちゃん。