№16 宇宙星雲ロボ・インフィニティ完結編~空想科学(SF)~
なんと続編そして完結。
前回のあらすじ
正はインフィニティロボを借りるだけのお金がなかった。
宇宙から正にテレパスが聞える。
(全くしょうがないなあ正君は、地球のお偉いさん方に言わなかったのかい?)
「だって、君とぼくとの仲だろ?」
(それとこれとは別だよ)
3X星人は冷徹にビジネスライクで答えた。
「・・・・・・」
(まあいいさ、ロボは貸してあげる)
「やったあ!」
満面に笑みを浮かべる正少年。
(だけど起動一時間につき、日本円に換算すると〇〇兆円)
「?」
(あ~お子様には、この莫大な金額は分からないか。いいよ、いいよ、こっから先は大人の話だから・・・君はこの玩具で地球の平和を救ってくれたまえ)
「今、おもちゃって言った?」
(気のせいだよ。ほらっ、空よりワイらのインフィニティがやって来る)
「あっ!」
空にぽっかりと異空間が広がり、轟音が鳴り響く。
正少年は目を輝かせ、星雲ロボを驚愕と憧れの眼差しで・・・見なかった。
「・・・あれって・・・」
(なんだい。正少年?)
「・・・アヒルのおまるだよね」
(ふ~ん、地球ではそう呼ぶのかい)
「おまるだよね」
(ちゃう!インフィニティロボっ!)
「おま・・・」
「いいから、正少年、こいつを操り、宇宙昆虫をやっつけるんだ」
「どうやって?ぼくには出来ないよ」
(イメージするんだ!)
「分かった!やってみる」
正は想像した。
インフィニティの背中の取っ手が轟音と共に開く。
大きな空洞が現れ、そこから物凄い吸引力で、宇宙昆虫たちを片っ端から集めていく。
正は突然もよおした。
おまる(言っちゃった)の中で用を足すのを想像する。
「ほう」
思わず安堵の吐息か洩れる。
「うぎゃー」
宇宙昆虫たちの悲鳴があがる。
バタン!
再び蓋が戻された。
(やったぞ!正、これで地球が救われた。後はワイがガッポリ頂くだけや!)
「ふ~ん」
正には全くもって充足感がなかった。
あるのは、我慢した用を足した開放感だけだった・・・実際はしてないぞ!
・・・なにはともあれ、地球は救われたのだ。ありがとう星雲ロボ・インフィニティ(おまる)!ありがとう正小年!ありがとう守銭奴3X星人っ!
完
なんだろね~。